1979年6月23日、彼が第1回を開催したライヴの出演者を母体とした彼等のユニット名は、ジャズ・フュージョン系とジャパニーズ・ロック系の競演を格闘技になぞらえたものです。

このライヴに先立ってこのアルバムの制作を持ちかけたレコード会社は、当初、ボサ・ノヴァのアルバム企画を持ちかけますが、彼はレゲエのアルバムを逆提案し、その結果として、フュージョン・レゲエと言うべきサウンドに仕上がるのでした。

そんなわけで、今日の一枚はこちら↓
M1:サマー・ナーヴス
M2:ユー・アー・フレンド・トゥ・ミー
M3:スリープ・オン・マイ・ベイビー
M4:“カクトウギ”のテーマ
M5:ゴナ・ゴー・トゥ・アイ・コロニー
M6:タイム・トリップ
M7:スウィート・イリュージョン
M8:ニューロティアン・ネットワーク

1979年に発表された、彼等が残した唯一のアルバム、坂本龍一&カクトウギセッションの『サマー・ナーヴス』です。

バンド名義によるこのアルバムには、30名近いミュージシャンが参加していますが、彼と高橋幸宏は全曲に参加しています。
また、ジャケット・カヴァーのイラストレーションは、『ひらけ!ポンキッキ』のオープニングタイトルのデザインを手掛けた大西重成によるものです。

M5は、かつて全日本プロレスにおいて時間切れ引き分けのテーマとして使用されていた他、全日本プロレス中継の次期シリーズの予告にも使用されていた次期がありました。

因みに、M3とM7にギターで参加しているアブドゥーラ・ザ・“プッシャー”は、契約上の関係による渡辺香津美の変名です。

今日、存命なら72歳の誕生日を迎えていた彼ですが、このアルバムは、YMOでの活動と並行した教授の精力的なソロ活動において(たぶん⁉)一番ロックしている一枚です。