彼等は、1983年にその活動を終えるまでに11枚のアルバムを発表していますが、うち5枚に全米トップ10シングル曲が収録されていて、全米1位シングルは3曲、全米アダルト・コンテンポラリーシングルは10曲という、1970年代を中心にヒットチャートを席巻していました。

日本においても、1970年から1989年における海外アーティスト別アルバム売上枚数はビートルズに次いで第2位、シングルにおいては第1位に輝いて、1995年にリリースされた、独自編集によるベスト・アルバムもオリコン3位、200万枚超のセールスを記録するなど、時代を超越して愛され続けるグループでした。

そんなわけで、今日の一枚はこちら↓
M1:シング
M2:マスカレード
M3:ヘザー
M4:ジャンバラヤ
M5:アイ・キャント・メイク・ミュージック
M6:イエスタデイ・ワンス・モア
a)ファン、ファン、ファン
b)この世の果てまで
c)ハイ・ロン・ロン
d)デッドマンズ・カーヴ
e)ジョニー・エンジェル
f)燃ゆる瞳
g)アワ・デイ・ウィル・カム
h)ワン・ファイン・デイ
M7:イエスタデイ・ワンス・モア (リプライズ)

1973年に発表された、全米2位を記録した彼等の5thアルバム、カーペンターズの『ナウ・アンド・ゼン〜今、そしてあの頃』です。

初のセルフ・プロデュースによるこのアルバムは、全英では初のトップ10入りとなる最高位2位を記録して、日本ではキャリア初のオリコン1位を獲得する大ヒットアルバムとなり、ジャケット・カヴァーのアートワークを長岡秀星が手掛けたことも話題となりました。

また、2ndアルバム以降ではドラム・パートは主としてスタジオ・ミュージシャンが担当していましたが、このアルバムでは大部分の楽曲でカレン・カーペンターが担当しています。

先行シングルとしてリリースされたM1(c/wはアルバム未収録)は、人気TV番組『セサミストリート』の挿入歌として歌われていた楽曲で、全米3位を記録、日本でもオリコン18位を記録しました。
続いてシングルカットされたM6(c/wはアルバム未収録)は、全米英で2位、日本ではオリコン5位を記録、洋楽チャートでは26週1位に輝きました。
また、1952年に14週全米カントリーチャートで1位を獲得したハンク・ウィリアムズのカヴァーM4(c/wはアルバム未収録)は、全英では12位を記録、日本ではM3とのc/wでリリースされてオリコン28位を記録しました。

そして、M6とリプライズ・ヴァージョンM7に挟まれる形のオールディーズのカヴァー・メドレーでは、曲間のDJパートをリード・ギターのトニー・ペルーソが担当していて、スキータ・デイヴィスの歌唱で1962年にリリースされた b)は、翌年に全米2位を記録した大ヒット曲で、彼女が人前で初めて歌った曲でもありました。

1983年の今日、彼女は神経性無食欲症に起因するエチメンの身毒性で急逝しましたが、このアルバムは、二人が残した、いつまでも後世へ引き継がれていく一枚です。