1972年、スタン・ゲッツのバンド等で活動していた彼は、チック・コリアの誘いでリターン・トゥ・フォーエヴァーに参加します。
この年、ソロ名義でのアルバム『チルドレン・オブ・フォーエヴァー』を発表しますが、レコード会社とコリア主導の作品となっていて、実質的なリーダー・デビュー作と位置づけられているのは、1974年に発表された、ネンペラー・レコード移籍第一弾となる、自身の名を冠した2ndアルバムでした。
そんなわけで、今日の一枚はこちら↓
M1:シリー・パティ
M2:ジャーニー・トゥ・ラヴ
M3:ハロー・ジェフ
M4:ジョン・コルトレーンに捧げる歌(part 1)
M5:ジョン・コルトレーンに捧げる歌(part 2)
M6:ジャズとロック・オーケストラのためのコンチェルト
1975年に発表された、全米34位を記録した彼の3rdアルバム、スタンリー・クラークの『慈愛の旅路』です。
ケン・スコットとの共同プロデュースによるこのアルバムは、タイトルナンバーのM2を除いて全曲インストゥルメンタル曲となっていて、彼のリーダーアルバムとしては初の全米トップ40入りを果たし、全米ジャズチャートでは3位、R&Bチャートでも8位を記録するヒットアルバムとなりました。
また、このアルバムがロックファンの間で注目されたのは、ジェフ・ベックがゲスト参加していることでしょう。
ベックは、自身のライヴで彼の楽曲「パワー」を演奏したことがあって、その後彼の自宅を訪れて共演を希望したそうで、この共演がきっかけとなって、1978年には日本公演も実現しています。
評論家筋からも“間違いなく1970年代に生まれたフュージョン・アルバムの最高傑作のひとつ”
と高評価なこのアルバムは、ベックファンなら必聴の一枚です。