1973年、スティーヴ・クドローとロブ・ライナーが中心となって、カナダのトロントで結成された彼等は、50年経った現在も現役で活動している老舗のメタル・バンドです。

1981年、デビューから8年という遅咲きのデビュー・アルバム『ヘヴィ・メタル・ドリーム』を発表した彼等は、その後はコンスタントにアルバムを発表していきますが、全米チャートに彼等の名前が挙がったのは、1987年にリリースされた4thアルバムが記録した全米191位が最初で最後でした。

しかし、2009年に日本でも公開されたドキュメンタリー映画のヒットを機に、彼等は一躍脚光を浴びるのでした。

そんなわけで、今日の一枚はこちら↓
M1:メタル・オン・メタル
M2:モスラ
M3:ストップ・ミー
M4:マーチ・オブ・ザ・クラブス
M5:ジャックハマー
M6:ヒート・シンク
M7:タグ・チーム
M8:シーナリー
M9:ティーズ・ミー、プリーズ・ミー
M10:666

1982年に発表された、当時の全米チャートでは惨敗に終わった彼等の2ndアルバム、アンヴィルの『メタル・オン・メタル』です。

ゲイリー・ムーアの『バック・オン・ザ・ストリーツ』のプロデューサーとして知られるクリス・ダンガリーディスのプロデュースによるこのアルバムは、タイトル曲のM1をはじめ、彼等の代表曲と呼べる楽曲が多数収録されていて、日本では、翌年に来日公演が実現するほどの成果を収めました。

商業的にも惨敗し、決して歴史的な名盤とも言い難いこのアルバムは、彼等の徹頭徹尾な“メタル愛”が貫かれた、後のスラッシュ・メタルの隆盛の架け橋とも言える共感と愛着が持てる一枚です。