地元のTV番組でアシスタントとしてアルバイトしていた彼女は、ゲスト出演したヒデとロザンナのマネージャーが持ち帰った写真にたまたま彼女が写っていて、その写真が偶然ソニーの関係者の目に留まったことから、急遽、東京に呼び寄せられることになり、彼女は母親と二人で上京してきます。

そして、CBSソニー社長との顔合わせを経て、デビューへ向けたプロジェクトがスタートした彼女は、1971年の今日、見事に歌手デビューを果たすのでした。

そんなわけで、今日の一枚はこちら↓
M1:潮風のメロディ
M2:人恋しくて
M3:純潔
M4:傷つく世代
M5:木枯しの精
M6:哀愁のページ
M7:色づく街
M8:17才
M9:ともだち
M10:哀しい妖精
M11:春の予感 −I've been mellow−
M12:早春の港
M13:愛なき世代
M14:想い出通り
M15:ひとかけらの純情
M16:夏の感情
M17:バラのかげり
M18:あの場所から 
M19:Ms. (ミズ)
M20:街角のラヴソング
M21:ゆれる午後
M22:シングル・ルーム
M23:グッバイガール

2003年に発表された、彼女にとって初めてSA-CD仕様で発売されたベスト・アルバム、南沙織の『南沙織 THE BEST〜Cynthia-ly 』です。

選曲されたほぼ全曲が1970年代のシングルA面曲で占められていて、何故か、1990年代にリリースしたシングルA面は選曲されていません。そして、M18は5thスタジオ・アルバム、初CD化となったM22は17thスタジオ・アルバムの収録曲となっています。

オリコン2位を記録したデビュー曲のM8からオリコン19位を記録した15thシングルのM14までは、有馬三恵子と筒美京平が作詞作曲を担当してきましたが、デビューから4年を過ぎた16thシングルでオリコン8位を記録したM2は、作詞家に中里綴、作曲家に田山雅充を起用して、それまでの彼女とは大きくイメージチェンジを図った楽曲でした。
余談ですが、中里綴は、金井克子や由美かおる等と共に西野バレエ団の5人娘と呼ばれた、元女優で歌手だった江美早苗のペンネームです。
しかし、オリコントップ10シングルとなったのはこれが最後でした。

そして、24歳になった1978年7月4日、当時在学中だった上智大学での学業に専念するため、歌手活動にピリオドを打つことを突如発表するのでした。
その後、篠山紀信夫人となったのは皆さんもご存知のことでしょう。

このアルバムは、1970年代アイドルの元祖と言える彼女の7年半が集約された一枚です。