1987年、スティーヴン・ウィルソンのソロ・プロジェクトとしてスタートした彼等は、1993年に元ジャパンのリチャード・バルビエリ等を迎えてバンド名義となります。

当時は、新しいスタイルのプログレッシヴ・ロックとして注目されて、その陰鬱なサウンドから“第二のピンク・フロイド”と評価されましたが、後年はプログレッシヴ・メタルへ接近していき、音楽性を進化させるのでした。

そんなわけで、今日の一枚はこちら↓
M1:フィアー・オブ・ア・ブランク・プラネット
M2:マイ・アッシュズ
M3:チーティング・ザ・フォトグラフ ※
M4:アネスタテイズ(麻酔)
M5:センチメンタル
M6:ウェイ・アウト・オブ・ヒア
M7:スリープ・トゥゲザー
M8:ニル・リカーリング ※
M9:ノーマル ※
M10:ホワット・ハップンズ・ナウ ※

2007年に発表された、全英31位を記録した彼等の9thスタジオ・アルバム、ポーキュパイン・ツリーの『フィアー・オブ・ア・ブランク・プラネット』です。

全米では59位を記録したセルフプロデュースによるこのアルバムは、基本的にはギターを基調としたオーソドックスなサウンドで、プログレッシヴ・ロックと言うにはメタル色が強い仕上がりとなっています。
因みに、※印はアナログ盤の追加収録曲です。

M1とM6がプロモーションシングルとしてリリースされましたが、M6ではゲストとして参加したロバート・フリップがサウンドスケープを担当しています。

このアルバム発表後に、ギャヴィン・ハリソンがキング・クリムゾンに加入したことで、以降はウィルソンはソロ活動に専念し、他のメンバーもプロジェクトを掛け持ちしている事情もあって、彼等は事実上の活動休止状態にありましたが、2021年に再始動しています。

認知度は決して高くはない彼等のこのアルバムは、違う形でクリムゾンの遺伝子を受け継いでいこうしている意欲的な一枚です。