1978年、大学在学中にヤマハポピュラーソングコンテストに出場した彼は、関東甲信越地区代表となり、本選会では優秀曲賞を受賞します。

しかし、彼は生活費と学費を稼ぐために広告代理店に入社し、間もなくしてラジオ番組の制作担当となりますが、1979年に卒業するとレコード会社から熱烈な勧誘を受け始めるのでした。

そんなわけで、今日の一枚はこちら↓
M1:夜のスウィンガー
M2:ビートでジャンプ
M3:情けない週末
M4:プリーズ・ドント・テル・ミー・ア・ライ
M5:グッド・タイムズ&バッド・タイムズ
M6:アンジェリーナ
M7:さよならベイブ
M8:バッド・ガール
M9:バック・トゥ・ザ・ストリート
M10:ドゥー・ホワット・ユー・ライク(勝手にしなよ)

1980年に発表された、彼のデビュー・アルバム、佐野元春の『BACK TO  THE STREET』です。

プロデュースは、当時サラリーマンだった彼の才能をいち早く見抜いてデビューへ導いたEPICソニーの小坂洋二と佐藤文彦です。
余談ですが、ジャケット写真は横浜県民ホール裏手にあったブティック“赤い靴”で撮影されたものですが、1996年に区画整理の為に取り壊されてしまい現存していません。

デビュー・シングルとして先行リリースされたM6(c/wはM7)は、真偽は不明ですが、同じ品番で2種類のジャケットが存在するそうです。
また、TBSラジオで放送された『林美雄のパックインミュージック』の看板コーナー“ユア・ヒットしないパレード”で紹介されて1位を獲得しました。

M3は、彼が中高生だった頃に書いた曲で、彼のデビューのきっかけともなったポプコン本選会で披露したM10も、同様に中高生だった頃に書いた楽曲だそうです。

当時、彼はカワノビル4階にあったライヴハウス“新宿ルイード”に毎月のように出演していましたが、このアルバムは、彼の青臭いロックンロールへの思いが詰まった個人的にも懐かしい一枚です。