1987年に結成された彼等は、新宿ロフトを目標にライヴハウスで活動を開始して、翌年からは歩行者天国でのライヴも行って、自主制作によるカセットテープやソノシートをリリースしていました。


この頃の彼等のサウンドやパフォーマンスは、THE BLUE HEARTSの影響から抜け出せずに、二番煎じでは先が望めないと指摘された彼等もまた、ハンドマイクを持って暴れたり、観客を煽ったりするスタイルが合わないと感じ始めていていました。


そして、ドノヴァンを意識してアコースティック・ギターを持つようになり、目標だった新宿ロフトのステージに立つようになると、多くのレコード会社からメジャー・デビューの話を持ちかけられるようになるのでした。


そんなわけで、今日の一枚はこちら↓

M1:君が思い出になる前に

M2:空も飛べるはず

M3:青い車

M4:スパイダー

M5:ロビンソン

M6:涙がキラリ☆

M7:チェリー

M8:渚

M9:スカーレット

M10:夢じゃない

M11:運命の人

M12:冷たい頬

M13:楓


1999年に発表された、オリコン1位を獲得した彼等の非公式なベスト・アルバム、スピッツの『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ』です。


このアルバムは、彼等の7thシングルのM1から19thシングルのM13まで発売順にシングルA面を収録したものですが、所属レコード会社がメンバー及び事務所の許可なく強行発売したことで、彼等の公式サイトのディスコグラフィーには掲載されませんでした。


当初、ドラマ主題歌の依頼を受けて書き下ろしたM2は、結局主題歌採用とはなりませんでしたが、シングルリリースされてオリコン最高位28位を記録し、そして、1996年に別のTVドラマの主題歌に起用されて再リリースされると、自身初のオリコン1位を獲得し、年間チャートでも6位を記録する大ヒットとなりました。


M10は、情報番組のエンディングテーマに使用されてオリコン27位を記録しますが、因みに、c/w曲の「猫になりたい」は、ファンクラブイヴェントの人気投票で初の殿堂入りを果たすなど、知る人ぞ知る名曲として高い人気を誇る一曲です。


メジャー・デビュー15周年を迎えた2006年に公式なシングル・コレクションを発表したことに伴って製造中止となったこのアルバムは、今となってはファンにとっては喉から手が出るほど手に入れたい一枚です。