発作の治療に関する質問 | 人間より動物好き 獣医師シワ男

人間より動物好き 獣医師シワ男

埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店

ハロウィンにオーメン記念の
質問大会の質問に答えるね。
 
 
発作治療に関する質問を
もらったよ。
 
 
 

発作が多い時期だね。
 
 
当院でも発作やケイレン
眼振などの神経症状が
出てる子がいるね。
 
 
寒くなるこの時期は発作が
多くなるんだ。
 
 
質問の臭化カリウムの話の前に
発作治療の話をするね。
 
 
質問の子はMRI検査をしていない
ということなので、
 
 
 
発作の原因がてんかんなのか
脳炎や脳腫瘍などの脳障害に
よる発作なのかがわからないんだね。
 
 
こちら側としてはてんかんと
脳炎、脳腫瘍などでは治療が
違うから脳の状態は診たい
ところだけど、
 
 
麻酔がかけられないことも
あるからその時は発作を抑える
治療をやっていく。
 
 
発作を抑える薬として最初に使う
薬があってそれをファーストライン
って言うんだけど
 
 
ファーストラインの薬が
ゾニサミドとフェノバルビタール
という薬があるんだ。
 
 
最近では犬ではゾニサミドが
使われることが多いね。
 
 
比較的安全だし
他の薬にも影響しないし
効果も早い
から使いやすい
 
 
相談の子もコンセーブを飲んでる。
 
 
コンセーブややエピレスって薬が
ゾニサミドなんだ。
 
 
オレも犬にはゾニサミドを使ってる。
 
 
ゾニサミドを飲ませ始めたら
血液中のゾニサミドの濃度を
10~40μg/mlにしていくんだ。
 
 
この子が今どのくらいの血液中の
ゾニサミド濃度で飲んでいるか
わからないけど
 
 
ゾニサミドを飲んでいても発作が
起きるようなら40μg/ml近くまで
ゾニサミドの量を増やしていく。
 
 
40μg/ml近くまで血液中の薬の量を
増やしても発作が起きるようなら
 
 
2番目に使っていくセカンドライン
の薬を使っていくよ。
 
 
セカンドラインの薬は
臭化カリウム
レベチラセタム
ガバペンチン
プレガバリン
があるんだ。
 
 
質問の子は臭化カリウムを
追加したんだね。
 
 
臭化カリウムは効果が出るまでに
2、3カ月かかっちゃう。
 
 
他に副作用として膵炎が起こる
ことがあるよ。
 
 
その間は発作が出ちゃうね。
2、3カ月たったらやっと発作が
起きなくなる薬なので
 
 
効果が出てくるまでに時間が
かかるのが難点だ。
 
 
臭化カリウムは血液中の濃度を
1~3mg/mlにしていくように
薬の量を調整するんだけど
 
 
調整するのにも2、3カ月かかる
からその間の発作をどうするかが
悩みだね。
 
 
ゾニサミドの血液中の濃度を40μg/ml
臭化カリウムの血液中の濃度を3mg/ml
にしても発作が起きるようなら
薬の変更をしていく
 
 
相談の子は、
 
 
ファーストラインのゾニサミドを
フェノバルビタールに変更していくか
 
 
セカンドラインの臭化カリウムを
レベチラセタムやガバペンチンに
変更するかになるね。
 
 
 
これは発作の治療なのでこれに
脳炎や脳腫瘍などがあれば
そっちの治療を別にしないと
 
 
発作のコントロールが難しいこと
が多い。
 
 
 
例えば脳腫瘍があって腫瘍が
大きくなっていくといくら発作
治療だけやっても発作は
収まらない。
 
 
腫瘍が大きくなることで脳が
押し潰されていくから
発作がどんどん起きちゃう。
 
 
脳の圧迫を逃がしてあげるとか
脳圧を下げてあげるとかしないと
発作治療だけじゃうまくいかないんよ。
 
 
それを確認するのがMRI検査に
なるから発作を起こした時は
MRI検査をしてもらってる。
 
 
相談の子の診察をしていないから
ふらついたり顔が上がらないのが
 
 
薬の影響でそうなってるのか、
脳障害でそうなってるのか
わからないけど、
 
 
神経学的検査って言うのをして
脳からの症状なのかそうじゃないのか
判断して次の対応をしていくことになるね。
 
 
高齢になると麻酔をかけられるか
どうか難しいことが多くなるから
 
 
治療が難しくなることも多いね。
 
 
相談の子がうまく発作がコントロール
できるようになることをお祈りいたします。
 
 

今日もありがとう
人間より動物好き獣医

シワ神シワ男

 

 

 

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