猫の心筋症の講義を受けてのまとめになります。
1.猫ちゃんでは、心臓病以外のことでも心雑音が出てくる
貧血や発熱、腫瘍、ストレスや興奮でも心雑音が出てきますので、心雑音が聞こえると全てが心臓の病気ということではないということ
2.動的右心室内閉塞という心雑音の新しい発生機序が最近になって報告されている
猫ちゃんの心雑音で発生機序が、新しくわかったものがあり、他の動物の心雑音にはない発生機序が明らかになってきた。
3.猫ちゃんの肥大型心筋症では、心雑音が出る時と出ない時がある
猫ちゃんの心筋症で心臓が悪くなっても心臓に雑音が出ない場合があり、身体検査や健康診断で心臓に雑音が聞こえなくても心臓の病気になっているということがあります。
以上の様な事を日本臨床獣医学フォーラム年次大会の猫の心筋症での聴診所見という講義で、学びました。
猫ちゃんの聴診は難しく、心雑音があるからといって病気ではなく、心雑音が無いからといって問題ないとは言えないということがあり、診察をおこなう私としては、悩ましいところであります。
健康診断、予防で来院された時も心臓に雑音が無ければ、問題ないとしてしまうことがあります。
だからといって心筋症になっていないとは限らないわけで、猫ちゃんの健康診断の時には、心臓のエコー検査をおすすめしていくことが重要だと思いました。