猫ヘルペスウイルス感染症2 | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店

猫ヘルペスウイルス感染症の症状は風邪の様な

症状になるというのは、前にお話し致しました。


このヘルペスウイルスは、鼻粘膜上皮、結膜

扁桃、鼻甲介に感染し、増えていきます。


ウイルスが細胞を溶かして破壊しています。

結膜から角膜に進行していき、結膜炎、角膜炎

を起します。


ここに細菌が感染を起し合併症となり角膜潰瘍

へと悪化していきます。

角膜細胞が溶けていき、どんどん悪化していくと

角膜に穴があいて、角膜穿孔を起します。


角膜に穴が開くと虹彩が癒着を起したり、目の

中の物が脱出したりします。


感染して12日ごろにウイルスが増殖した

結膜の細胞が溶けてウイルスを放出していきます。


細胞が溶けている為に感染がさらに起きやすくなり

幼猫では、瞬膜、角膜、瞼が癒着を起し瞬膜が

ずっと出たままになります。


角膜上皮には、本来であれば血管はないのですが、

血管を含んだ結膜様細胞上皮に置き換わって

しまいます。


ヘルペスウイルスに感染した猫ちゃんは

ウイルスの保有者になってしまい

無症状でも三叉神経節、臭球、視交叉、

視神経に潜伏してしまいます。


その為、再発が起きやすく三叉神経節に

潜伏していたウイルスが再活動して

結膜炎を起します。


また、角膜の細胞浸潤と角膜が浮腫む

角膜炎を引き起こしてしまいます。


この角膜炎は、ウイルスが直接悪さを

しているものではなくて、ウイルスに

犯された蛋白の免疫反応によるものと

言われています。