猫ちゃんが豚肉を生で食べました | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
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先日、猫ちゃんが豚肉を生で食べたのですが、

大丈夫でしょうかというお電話がありました。



そこでトキソプラズマについて話をします。



トキソプラズマは、猫ちゃんの糞便中や

完全に熱調理されていない肉の中に

入っているトキソプラズマが人の口に

入ると、トキソプラズマ症になる

危険性があります。



健康であれば症状が出ないか、リンパ節

が腫れたりする程度で済みますが、

妊娠中や病気で抵抗力が降りている人

で重症になることがあります。



エイズ患者さんの30%近くが

トキソプラズマによる急性脳炎で

死亡しています。



猫ちゃんの糞便のトキソプラズマから

感染するより、生肉や小動物を

食べることにより感染するケースが

多いと言われています。



猫ちゃんはトキソプラズマ症に感染

している生肉や小動物を食べることで

感染します。



大人の猫ちゃんではほとんどが無症状

ですが、子猫が感染し重症になると

呼吸困難や視力障害、神経症状で 

亡くなることもあります。



トキソプラズマに感染して病原の

トキソプラズマ原虫を糞便に

排泄するのは、感染後1~3週間

の期間だけで、それもほとんどが

子猫です。



猫ちゃんの糞便に排泄トキソプラズマ

原虫は消毒薬が効かなくて、屋外で

1年以上も生存することができます。



予防としては、猫ちゃんを家の中で

飼って、生肉や小動物を食べないこと

です。



トキソプラズマは冷凍しても

死なないので、生肉は必ず加熱して

食べることが大事です。


治療は、症状が出ていない人は治療を

する必要がありません。



妊娠中の方がトキソプラズマ症に感染

した場合でも、治療することで症状

を最小限に抑えることができます。



大人の猫ちゃんが豚肉を生で食べても

トキソプラズマ症になることは

ほとんどありません。



安心してください。



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