皮膚をかゆがるのは痒みがあるからだけか | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
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動物にやさしい自然療法が好きなベジタリアン院長のふじわら動物病院ブログ

皮膚をかゆがるというのは

そもそも皮膚炎だけ

なのでしょうか

 

これがそうではない

為に難しくなります。

 

 

皮膚を掻くというのは

確かに痒みがある時に

掻くのが一般的ですが、

例えば、緊張したり

怖かったり、ストレスが

かかったり、痛かったり

しても皮膚を掻くような

仕草をします。

 

 

これが難しいです。

 

 

人でも緊張すると

頭を掻いたり首を掻いたり

して緊張を和らげようと

する方がいらっしゃいます。

 

 

それと同じで動物も

緊張すると掻くしぐさを

することがあります。

 

 

 

 

また、背中が痛くて

気になって掻いたり

なめたりする場合も

あります。

 

 

皮膚病が無いかゆみの

場合は、本当に皮膚が

かゆいのどうかを

見きわめる必要があります。

 

 

これは、色々と飼主様に

ヒアリングをして見きわめる

努力をします。

 

 

飼育環境はどうか

例えば、赤ちゃんが生まれた

とか、結婚して新しい

人と一緒に生活する

等の変化が無いかどうか。

 

 

体を触った時に痛みの様な

症状はないかどうか。

 

 

いつ掻いている仕草が

あるのかなど

 

色々ヒアリングして

掻いている原因を

探します。

 

 

前に経験したことが

あるのは、背中を掻いたり

なめたりしているという

ことで来院され、

皮膚症状はなく、掻いた

ことにより赤くなって

いました。

 

 

他を色々確認しましたが

見つからず、皮膚の痒み

ではないかと仮診断し

試験的投薬として

ステロイドを投薬して

いただきました

 

 

そうすると掻かなくなり

改善するのですが、

ステロイドが切れると

また、掻いたり、なめたり

してしまいました。

 

 

そこでステロイドで

維持することにしたの

ですが、後ろ足が

ふらつきが出て

神経症状の様な

症状が出てきましたので

MRI検査をおこない

ましたところ椎間板

ヘルニアが軽度見つかり

ました。

 

 

診断としては軽度椎間板

ヘルニアによる背中の

痛みによる掻く動作が

みられていたということに

なりました。

 

 

このように掻くことが

全てが皮膚の痒みではない

ので、注意が必要です。