犬の風邪 | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店

朝晩は少し涼しくなって季節の変わり目が

そろそろやってきた感じがいたします。

 

最近、当院で多いのが犬の風邪が

増えております。

 

犬の風邪は、子犬がよくかかるのですが、

咳、鼻水、くしゃみなどの呼吸器症状が

特徴です。

さほど元気や食欲は落ちたりしないことが

多いです。

元気で興奮するとのどに痰が絡んだような

何か異物を飲み込んだような咳をします。

皆様は何か飲み込んだのではないかと

心配になる方もいらっしゃいます。

 

犬の風邪は、パラインフルエンザウイルス

伝染性喉頭気管炎(アデノウイルス2型)

の感染症になります。

どちらが感染しているのか、それとも両方

なのか、見た目、症状からは判断

出来ないので、総称してケンネルコフ

いいます。

 

人でも風邪ひいて病院に行くと

「風邪ですね」といわれると思います。

「香港A型ウイルス感染症ですね」と

言われないと思います。

 

ケンネルコフの治療は

ウイルス感染症になるのですが、

抗ウイルス薬がありません。

そこで症状治療になります。

 

咳が出ていれば咳止め

のどに炎症を起こしていれば消炎剤

細菌感染に対して抗生剤など

を使って治療します。

 

症状を抑える治療なので、

症状がなくなったかと思って

薬をやめるとまた症状が出てくる

ことがあります。

 

それは、ウイルスが体の中に

まだ潜んでいるということになります。

ウイルスを退治するのは、体の免疫に

なりますので、その免疫力が乏しいと

治療が長引いてしまうことがあります。

 

興奮すると咳がひどくなりますので、

安静にしてもらう必要もあります。

 

ケンネルコフは、子犬に多い病気

ではありますが、ワクチンを打っていない

成犬や老犬にもかかることがあります。

 

季節の変わり目に人でも風邪をひきやすく

なると思います。

動物も季節の変わり目は体調を

崩しやすくなりますので、体調管理を

十分にしてあげてください。

 

 


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