海馬 脳は疲れない




 大人は見て覚えるだけでなく描くことによって飛躍的に成績は良くなる。しかも16歳以下より成績は良かった。書くことによって受けてではなく送り手になる。経験者となる。大脳と手の神経細胞はリンクしている。手や他に口も。ホムンクルスという図。手や口は脳の発火装置。

 情報の送り手と受け手とのコミュニケーション齟齬。頭の良し悪しの基準を自分の好き嫌いだと考えるとわかりやすい。好き嫌いは扁桃体。情報の必要か否かは海馬で判断。この二つの武器は隣り合い情報交換している。好きなものを必要な情報として受け取っている。 相手と2人で場を作ることを大切にする。矢沢永吉「僕にわかるように言ってくれません?」のように、理解欲を示して場を作る。

 脳は他人との生活で成長する。脳は新しいものに警戒する。警戒しなくなれば面白い人になれる。ストッパーを外しながらも被害の想定をすること、

 幻聴幻覚は脳が作り出した刺激。刺激があるから生きられる。刑務所はその逆。その結果幻聴幻覚が刺激として現れる。人間あるところに宗教あり。人間が関係性を欲するから。他者との関係性を絶たせた猿は長生きしない実験。

 脳は主観的判断しかできない。30歳以降はワインのように熟成モードに入る。それまでに作られたネットワークがより密になる。背が止まってから大人になる。倫理的思考は30歳を過ぎてから伸びる。脳のインフラは30まで。

 競争なしにモチベーションを維持することの困難さ。現代人はセンスの競争。環境と能力の発揮の差。

 人を含めた生物のほとんどの神経細胞は同じようなものだが、人間の場合、過疎化した都市と首都のように細胞が織りなす社会が違う。また、繋がり方が個人に違いそれが個性となる。脳内の道路に必要な予算となるものは、「グルコース」である糖。前頭葉は人間たら締める部分で、本能的な部分は脳の真ん中あたりにある。脳の働きは殆どの部分が無意識に動き、ランダムに物事をくっつけている。その代表が夢、夢は記憶の再生。必ず記憶内の引き出しから。飽きてしまったら、もう飽和状態になったということ。動機などの質問に対して、説明しやすいロジックを立ててしまう(情報を整理してしまう)と何かが消えてしまう。モチベーションのないことをさせると(単純労働」コストがかかる。これは脳のネットワークの再編成が起こらなくなる。宗教のただ祈るだけでは物足りなくなる心理。害もなく益もないのが人間か?冒険的なのが人間か?脳は都合の良いように解釈する。見たものをきっとこんなもんだろうと決めてしまう。脳は時に勝手に事実を捻じ曲げる。ヒトは脳に縛られている生理を持つ。

第二章

 脳の働きはは、情報の処理と情報の保存。脳の経験メモリーはつながりの発見を起こしべき乗で記憶が残る。凡人と天才の違いより天才同士の差の方が大きい。脳には可塑性があるため記憶は必ず残る。自然という神秘にほんの少しでも自分が変形を加えれたという快感。そこに人間は情熱を捧ぐ。感情の記憶に海馬は関係していない。感情は扁桃体の記憶となる。潜在的な記憶が感情には大きく作用する。表に出る記憶はごく少数。記憶は存在する安堵感を生み出している。海馬の神経細胞は増加するが扁桃体のは増加しなく、回路が密になることはある。扁桃体がなくなると感情がなくなり、情緒がなくなる故に危険なものにも近づ句ことになり生存維持が困難となるが、一般人からしてみれば情緒を逸失しているのです応援したいという情動が生まれることもある。

 海馬は記憶の製造工場であり、貯蔵庫とは違う。故に海馬崩壊の前の記憶は依然として残る。海馬が崩壊すると整合性を保とうと脳が記憶を作り出す。これは一般にも言えることで知らないうちに都合の良いように話を作ってしまう。自分の意識はほんの一部であり、大部分の無意識の作り出した虚像には気づけない。多数の情報に晒された後に必要な情報をふるいにかけるのが海馬の役割。これが製造工場という所以。 海馬の神経細胞は次々と生まれ、死んでいくスピードを上回る。すると海馬は肥大して発達、情報の取捨選択能力が向上する。テストの丸暗記などには海馬をいかに生存に必要なものであると騙すかが重要。今の受験勉強がいかに人生の決定に役立つか。また、海馬と扁桃体は隣り合い密にコンタクトしている。つまり扁桃体の感情による記憶の定着がある。扁桃体を活性化させることは感情を豊かに、芸術などを嗜むことになる。それは頭をよく働かせることでもある、、海馬は記憶の製造工場。いかに鋳型を多く作れるかが記憶と関係する。それは扁桃体の感情と結びつけること。海馬への入力時に情動と合わせて記憶するので。タクシードライバーの海馬は金属年数に比例して大きくなる。海馬が肥大して処理能力が向上、また刺激が増えるという好サイクルに入る。

 絶えず偶発性の中に身をおくことで、そこで学んだ可塑性作用により脳に練り込まれていく。他者というのは最高の遊び相手。秩序の中から刺激を見つけ出す。空間の情報が海馬への1番の刺激になる。これはバーチャル世界でも同じだが、互換の中の視覚聴覚のみの刺激となる。

 脳は頑固なので一度分類してしまうと、それ以外には見えなくなる。これは教育論にも通ずる、教えてしまったがために不幸になるということだ。専門家や古い企業が変われないのは一回やった分類を消せなくて頑固な動きをしてしまう。そこで専門家は自分の取り柄を守るために自分の考えを正当化を主張する。海馬は新しいことの処理には長けている。海馬が発達していれば新しいことにもチャレンジできる。海馬は新しい環境に適応するために不可欠。海馬の可塑性を拒否するような都合の良い解釈もしてしまうこともある両極端な性質もある。子供たちは時間軸がない。しかし、情動を動かす出来事により時間軸が生まれ蛇腹の厚さが時間軸を形成する。


第三章脳に効く薬

シナプスにも可塑性がある。シナプスの可塑性をなくすとは交通量を変えられなくするということ。可塑性を増やすのにDHA、イチョウ、茯苓ぶくりょう、朝鮮人参。サフランはお酒と接種した時に効果的。

 やる気を生み出すのは側坐核。ある程度の刺激により反応して続けると自己興奮して集中量や気分がのってくる。やってないからやる気が出ないとちうこと。作業興奮という。作業しているうちに作業に見合ったモードへ変化していく。アセチルコリンはやる気物質。これが少ないとアルツハイマーのようなやる気のない状態になる。風邪薬などに入っている。アセチルコリンを抑えると腸の働きを抑えることができる。ジフェンヒドラミン、スポコラミンは抑制成分。

 サーカディアンリズム寝て起きるリズム。睡眠は海馬の情報整理時間でありこの行為をレミネセンス追憶という。Nアセチルシステインは酸化防止栄養剤。達成感がA10を刺激。細かい達成可能な目標を作るべし。初頭効果と終末効果を利用してやる気を出させる。脳は消去法のようにミスした方向を選ばないように他の道を選ぶ


第四章 やりすぎが天才を作る

 やってみて初めて会得できるものを経験メモリーとする。脳の神経細胞はネットワークを作り損なった要らないものが死んでいくアポトーシス。神経細胞は常に正しい相手と結びつく。神経細胞がつながる決めては、つながる両細胞のうちの受け手側。イニシアチブは受け手が持つ。ただ、受け手ビールが頑張りすぎて発信者Aの日本の手を握ってしまう過剰なコミュニケーションは重婚となるこれがてんかん状態。

 ものを憶えることを、暗記メモリー(whatの記憶)と経験メモリー(howの記憶)。あの人のクリエイティビティには根本的に追いつけないと考えるよりも経験メモリーとして学ぶことができるんだと思う方が、自信を持って打ち込める。人間の認識は感性も含めて記憶の組み合わせでできている。個性は記憶の差。 人によって芸術の感想が違うのは認識している場所が違うから。認識を豊富にしてネットワークを密にしていくことがクリエイティビティになる。認識の多様性は、受けての余裕によって初めてか生まれる。 モーツァルトはiq を上昇させる(モーツァルト効果)二台のピアノのためのソナタニ長調k448

という曲が効果的だが理由は不明。 ベートーベンや手塚治虫、宮崎駿のような強烈な動機の塊。現代は整合性の高いことや構築しやすいものばかりで可能性や多様性が見えてこない。偉人たちのエネルギーはすさまじいものがある。一般人を超越した許容量を演出してでも出そうとするものもいる。これはクリエイティビティの履き違えとも言えよう。

記憶メモリーが弱くても経験メモリーに持って理詰めで対処はできる。憶えるとか知識を増やすことの無意味さを経験メモリーでカバーする。目標はないが今のものがなくなるよ。このままだとダメになるよというと頑張れる。自分の好きか否かの感情で本人決定される。故に後輩ができた途端に人格が変わるということがある。初めに言葉ありきの自己認識に従うようになる。宣言の強さはそういうところにある。誇りにつながる。自分の中にいい根拠を持つと辛い時にも動機が維持できる。言葉の呪いはある。嫉み、は可能性を持っていながら発揮できないジレンマからくる。可塑性と安定化の両方の天秤をうまく行き来できるのがベストでどちらかに偏るのは良くない。誇りを持つと自信が湧く。


心とは脳が活動している状態であり物体ではない。人の本質は変化つまり可塑性である。この変容する自発性が人間的である。結果ではなくプロセスというのはこの可塑性によるからである。例えば優しさは外部に出た行動を言うのではなく、内部のプロセスこそが真の優しさである。愛情や憎悪を含め人間の云為全てが同様である。可塑性が全ての人に備わるということは、全ての人にそれを行使するか否かの権利がある。また、可塑性を起こすのはつながりの発見である。情報入力には認識力。これに新規の付加視点をもつことが重要でこれが個性とも言える。この個性もまた、新たな発見のプロセスということ。

 秀才は例えば官僚のように便利に使われて収まりの良い場所にいるという不幸な役回りかもしれない。宗教は今ここにある正しさ以上の存在となり得る。頭がいいユダヤ人などは孤立する反面、頭の悪いままでいると横のつながりが強固になる故、生存戦略には有利。