先週末の北海道噴火湾のマグロ! | 築地まぐろ藤田社長ブログ

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築地場内市場仲卸フジタ水産


先週の爆弾低気圧の影響で、

休市明け月曜日の大間はやはりゼロ。

本日火曜日は、全体で14本。



100キロを超えるものは、ありませんでした。



どれも脂が薄く、私好みではありません。

本日の仕入れもゼロ。

お客様のご要望に、お答えする事ができませんでした。


先週末競り落とし、月曜日におろした噴火湾の定置です。





身の焼けは無く、腹の厚みもまずまず。

脂は薄めですが、シットリとした身質は私好み。

国産天然生本マグロの赤身独特の酸味も、

充分ではありませんが感じられます。


今回はこの噴火湾のおかげで、

なんとか在庫の無いお客様に納品できました。

先週末のこのマグロを仕入れていなかった事を思うと、

ゾッとします。 (^^;)


珍しい写真なので、少し。



写真は状態の速いマグロを、

お客様のご要望で柵取りしたものです。

滅多に柵取りする事はありませんが、

この時点ではまだ身も硬めです。

上質なものであれば、

この硬く味の薄いマグロが、

シットリと軟らかくなり濃厚な味に変化していくのです。


突き詰めていくと、本当にマグロは難しい。

自分のイメージ通りにいくことなど、

極わずか!

競りの瞬間に自身の感性や経験など、

全てを注ぎ込むことになります。

それでも、なかなか上手くいかない。

だからこそマグロ仲買人という仕事に、

魅せられているのかもしれませんね。 (^^)


私は数ある仲買人の中で、

市場内での労働時間はダントツに短いと思います。

不名誉な話でしょうが、

私が仕事しないのは有名な話なんです。 (>_<)

マグロと真摯に対峙しようと心掛けると、

それでも結構疲れます。 笑



私達仲買人にとって、天候はとても大事。

台風や時化によって、入荷が左右されるからです。

その為に私の朝起きてからの30分は、

パソコンとにらめっこ。

その時期の各漁場の天気や気温、

風速などを頭に入れてからセリ場に臨みます。

海上保安庁のホームページには、

大変お世話になっています。 (^^)


これから12月にかけて、時化も増えてきます。

台風23号の影響も、大変気になるところです。


翌日だけではなく、

3~4日先の入荷も考えながら仕入れをしていきます。

「今日は良いマグロがあった」だけでは、

安定した品質でお客様にお渡しする事は、

とても難しいのです。


明日は休市。

休市明け木曜日は、

昨日の漁と本日の漁の2日分がセリ場に並びます。

もう、10月に入りました。

例年であれば津軽海峡の漁期として、

私が最も好む月。

(なぜ10月?というお話はまた別の機会に)

ですがここ数年は、

良質なマグロを求める事が大変難しい月。

海水温も、20℃を切りました。

津軽海峡に、サンマも見えてきています。

条件は、だいぶ揃ってきました。

休市明けは、私好みのマグロがある事を願って!



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