メールに突然の訃報が届いていた。

なんと、1986年に通商産業省(経済産業省)の一緒に入り、東京都北区浮間にあった独身寮で一緒に暮らした同期O君が亡くなったのだ。

今年の春には同期会で会っていた。

病気の様子は全くなく、突然の訃報だった。

直ぐに友人に電話をしたが、死因もわからず、葬儀もご家族だけで行うとのことだった。

葬儀場はわかったので、すぐに浮間寮で一緒に暮らした5人の仲間と一緒に献花をすることにした(仲間には事後承諾)。

 

一通りに対応が落ち着くと冷静になり、涙があふれ出してきた。

そしてO君との想い出がまさしく走馬灯のように流れてきた。

  • 一緒に北海道に旅行し、生ウニが美味しかったこと。パック旅行で知り合った居酒屋に飲みに行ったこと。
  • 寮の近所に台湾の方が経営するパブ「高雄」があり、よく一緒に飲みに行ったこと。そこのパブのフィリピン人の女性ルビーさんに「英語がへた」と馬鹿にされて、英語の勉強を頑張ったこと。
  • 通勤で使う浮間舟渡駅前のとんかつ屋、焼肉屋、志村坂下交差点近くのお好み焼き屋で一緒に飲んでいたこと。
  • 時々、赤羽まで遠征して一緒にお酒を飲んでいたこと。
  • O君が新婚の時に新居に遊びに行って、奥様のご馳走を頂いたこと。
  • 私の結婚前に妻とO君と三人で飲んで、泥酔したこと。

想い出と涙が尽きることはなかった。

 

E・グロールマンは、自分の周りの人たちの死について次のような詩を残している。

親の死        あなたの過去を失うこと

配偶者の死  あなたの現在を失うこと

子どもの死    あなたの未来を失うこと

友人の死       あなたの人生の一部を失うこと

 

まさに人生の一部を失った感覚だ。

O君のご冥福を中心からお祈りする。

 

ちなみに、浮間寮の仲間5人に送ったメールです。

>浮間寮同期名で献花しました。
>時間がなかったので事前に断らず申し訳ありません。
>昨日は涙が止まりませんでした。
>Oちゃんのご冥福を祈ります。
>藤末はあと60年生きます。
>向こうでおちゃんに入ってもらいまた皆で飲みましょう。
>藤末健三拝

注:この浮間独身寮はブルグを書いている時点で解体工事が始まっている。