この栄養サミットは、Food, Health, & Prosperity for Allを掲げ、岸田総理大臣、林外務大臣、金子農水大臣、後藤厚生労働大臣も参加し、開催されました。

 


岸田総理大臣は、「今後3年間で3000億円以上の資金を拠出し、世界の栄養改善に向けた取り組みを主導する。」、「食料安全保障と栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進するという国連のSDGs(持続可能な開発目標)を思い出そう。私たちの行動が必要だ」と述べられました。

この栄養サミットにはオンラインなどで国連事務総長、ビル・ゲイツなど80以上の国や国際機関、民間企業の幹部らが参加します。

東京栄養サミット2021とは、世界の栄養不良の改善に向けた国際的な取組を促進する国際会合です。オリンピック・パラリンピックのホスト国が開催する慣行で、今次東京会合はロンドン会合(2013年)、リオ会合(2016年)に続き、3度目の開催となり、日本政府が主催します。

なお、「東京栄養サミット2021」の5つのテーマは以下のようになります。

1.健康:栄養のユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)への統合
栄養は疾病の予防・治療に重要である。そのため、各国の保健政策・施策や保健サービス提供体制に栄養サービスを含める必要がある。このようにして栄養改善による健康増進を図り、UHCの達成を推進する。

2.安全で持続可能かつ健康的な食料システムの構築
栄養改善には食環境を整える必要がある。そのためには、安全で持続可能かつ健康的な食を推進する食料システムの構築が重要。世界の食料生産・消費のあり方、気候に配慮した農業等を通じて人と地球の健康を目指す。

3強靭性:脆弱な状況下における栄養不良対策の促進
紛争や気候変動等の影響を受けた脆弱な状況下では栄養不良が課題。そのためには、妊産婦や乳幼児などの最も立場の弱い人々に対する効果的な栄養不良対策を促進することが重要。緊急人道支援と開発援助間での調整も必要。

4.説明責任:データに基づく説明責任の促進
効果的な栄養改善の成果を着実に得るために、質の高いデータ収集及びエビデンスに基づいた進捗状況の測定が重要。透明性の高い説明責任メカニズムの構築も期待されている。

5.財源:栄養のための資金調達の推進
栄養改善のための財源の確保が重要。そのためには、栄養のための国内資金の増加、予測可能なドナー資金の増大、革新的かつ触媒的な資金調達モデルの構築等が必要。