参議院議長を歴任された江田五月先生が7月28日に亡くなりました。まだ、80歳でした。訃報を聞いた時は、本当に驚きました。いつお会いしたかは明確ではありませんが、少なくとも2年以内に議員会館でお会いして「おい、藤末くん、元気ですか?」とお声かけ頂き、「はい、元気だけで頑張っています。引き続きよろしくお願いします。」とお応えしたことを明確に覚えているからです。

江田先生が作られたとも言える民主党を辞め、自民党に移ったばかりの私に対しても変わりなく声をかけてくださったことが本当うれしく感じました。(当時、相当な罵倒を周りから頂いていました。)

  

江田さつき先生に一番初めにお会いしたいのは2004年の参議院選挙です。

 

私が全国比例区の候補として、江田先生が岡山県選挙区の候補として一緒に岡山県内をまわりました。当時、相当に有名な政治家であるにもかかわらず移動中にも気軽にいろいろ話をして頂きました。私も江田先生のようにずっと自然体で人に接することができたらと思いました。懐かしい思い出です。

 

また、思い出しますのは、江田先生が参議院議長の時に、議場でのヤジを止めるルールを作るべきだと江田議長に直接提案したことです。当時、本会議を含め議会におけるヤジが問題になっていた頃であり、見苦しいヤジは止めるようにすべきだと申し上げた私に対して、江田先生は「藤末君、ヤジは議会の花というんだ。ヤジで議場の雰囲気が和らいだりしたりするんだ。ヤジ自体が悪いのではない。味がない、知恵がないヤジが悪いんだ。ヤジを禁止することには賛成できないな。」と私を諭してくださいました。

 

また、中国で行われた日中友好書道展にもお誘い頂きました。正直、書を習ったこともなく、我流も超我流なので恥ずかしかったのですが、江田先生が「書を見せるのではなく、日中友好への気持ちを見せるのが重要だ」と仰ってくださり、出展を決心しました。江田先生と一緒に北京の展示場に行きましたが、周りの書と比較して、際立って下手な自分の字がすごくショックでした。

 

江田先生は英オクスフォード大学に留学された経験があられ、オクスフォード大学の日本人会代表のようなことをされていました。私もオクスフォード大学のオンライン講義を受講したりサマースクールに参加したり、また教授とのお付き合いも深いものがあり(同大の教授の本を和訳しました)、オクスフォード大学との交流についてもお話しをしたりしました。江田先生がオクスフォード大学のことをすごく好きなんだなとお話しの中で強く感じました。

 

江田先生との想い出を書き出すとまだまだ出てきそうです。

 非常に知的でソフトで優しく懐が広い政治家の大先輩でした。

 心からご冥福をお祈りいたします。