皆さまこんにちは
昼間に文字だけでお邪魔しますシリーズ
(シリーズ?)
本日も書いてみたいと思います。
人には何かしら癖ってものがあると思うのだが
私はすぐ手の指のささくれを気にしてしまう。
そもそも何もしなければツルッとしているものを
癖になっていて指先を触らずにはいられないから
ツルッとしていても、爪の脇から強引にむしったりして
人為的にささくれを製造してしまう。
こうなるともう悪循環で、
引っぺがされた皮膚は再生してはむしられ
そんなことを繰り返すうちにどんどん固くなっていき、
この適度な固さがむしりたい衝動を刺激してくれて(?)
更にむしり、指がえらいことになる…という
ささくれスパイラルに陥るのだ。
まぁどこが終着点なのかというと
「えらい事」になった時点で絆創膏をぐるぐるに
巻いて、皮膚の再生につとめ、
強制的に触れなくするのだ。
10本中7本の指に絆創膏!と言うこともあるが
致し方ない
さて、厄介な癖は他にもありそうだが
自覚症状のあるものとしては、すぐ顎を触る
と言うのがある。
コレには理由がある。
毛が!
不要な毛が数本!生えてくるのだ。
平たく言うとヒゲだよヒゲ。
ダンディズムだよ。
コレが気になって仕方ないので
つい触る癖がついていて、指先にちくっとすると
すぐ抜く。
でもしばらくするとまたちくっとしてきて、抜く。
面倒なようだが、癖になってしまってるから
実は抜いた時にちょっとした「征服感」まで
味わってしまっていてやめられない。
顎にヒゲが生えてくる時点で既に
何かしらの負の感情はあるのだが
最近そのヒゲが白髪になってきて
違う種類のショックも受けている。
このように、私の体には不要な毛が
いっぱい生えてくるのだ。
体毛が全体的に濃いのである。
これは生きる上で相当な大問題であった。
そう!
ここまでが前振り。
今回の本題は「毛問題」である
自分の毛深さが気になり始めたのは
小学生の頃だったのだが、
その時一番隠したかったのはすね毛であった。
小学校には制服があったのだが、靴下までは
特に制約がなかったので、私はいつも
ハイソックスを履いてすね毛を隠していた。
しかし中学生になると、急に厳しい校則に縛られ
靴下も白の三つ折りソックスを強いられた。
こうなってくると私のすね毛は隠れない。
丸見えである。
時代は80年代半ば。
令和の若者は大昔の悪しき習慣として
知識では知ってるかもしれない「ブルマー」
と言うものが、この時代には普通に存在していた。
体育の時間は勿論ブルマー。
(何なら、体操着はブルマーにインしろとまで
言われていたのよ!もうっ!人権なんてねぇんですよ)
うちの娘に言わせれば、ただの紺色のパンツ
である。
このブルマーを履いて行動すると言うことが
私にとってどれだけ苦痛だったことか。
すね毛は勿論のこと、第二次性徴を迎え
いわゆる「Yゾーン」の毛まで気になってくる
と言う事態に見舞われていた。
ただの紺色のパンツでそんなものが隠せるはずもなく
私は不要な毛たちを全剃りすることにした。
毛剃りは毎日やらなければならなかった。
10代前半の成長を舐めてはいけない。
毛なんかもう、あっという間に生えてくる。
アイツらの生命力にはマジでムカつくものがあった。
夜のうちに剃っても朝にはちょっと嫌な感じに
なっていて、1日経つと完全にチクチクに
なってきていた。
そしてまた剃るのだが、毎日肌にカミソリをあててると
そのうち肌が負けてしまって痛くなる。
それも困るので体育の時間がない日は
剃らずに過ごしていたが、そう言う日に限って
全校生徒で大掃除とか言って
なぜかブルマー姿にさせられて掃除…
とかいう行事があったりするのだ。
もう、地獄である。
チクチクよりもう少し伸びてきて
見るも無惨な状態になった足を晒しての
掃除!
もう自分でも火を吹きそうなくらい恥ずかしいのに
中学生の頃なんて全員がそれを
「見て見ぬふり」なんてしてくれない。
心根のあまり良くない人達に、
チラ見をされてはダンゴ状になってくすくす
嘲笑されるのだった。
もう!
体育の時間がなくても、絶対毎日剃る!
中学生ミルカは心に誓いを立てたのであった。
毛深さは遺伝なのか?
まぁそれも理由の一つではあるだろう。
こんなに私が悩むほど、
両親が熊のように毛がびっしりかというと、
そういう訳ではない。
かく言う私だって熊ほどではないのだが
しかし、蚊がすねに止まったら
血を吸った後飛び立つのに困ってしまうくらいには
ふさふさはしていた。
中学生ミルカは思う。
事実として今私のすね毛がふさふさであることは
理由を知ったところで変わらない。
遺伝だったらなんだと言うのだ。
恨んでみたって毛は減らない。
しかも遺伝なのか疑わしいほど両親のすねは
私ほどではなかった。
そんなすね毛と戦っていた中学生時代にも
一筋の光明が挿すときがくる。
母が高校受験で受かったら何か一つ
ご褒美をくれると言ってくれたのだ。
おそらく母としては、お洋服を買ってあげるとか
靴を買うとか…そういったところに落ち着く
と思って言ったのだろうが
私はこのチャンスを「脱毛」に変換した。
最初は「はぁ?」といった反応だったが
私がこれまで受けてきた屈辱と、どんなに毛が憎いかを
毎日母に語り聞かせ説得し交渉して
最終的にはOKを出させたのであった!
高校に受かったらツルツルの足が手に入る!
そう信じて勉強に打ち込み、毎日毛を剃り
暗黒の中学時代を乗り越えた。
<続く>