台風11号と 2014びわ湖大花火大会 | しょうかんのうだうだ

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仏絵師藤野正観(66)の備忘録・・・っといっても、ほとんどどこにも出かけないので、ふだん、ぐだぐだ思ったり考えていることを書き連ねることになるのは必至。


8日の夕方から、大津港付近で開催される『びわ湖大花火大会』に行って来ました。
有料席3900円。愛弟子に妻と行って来てくれと鑑賞券2枚を貰いました。人ごみの嫌いな私は、まずは、こういった催しに出かけません。
京都に40年以上住ませてもらっていますが、祇園祭でさえ、宵山に親戚を案内したぐらいで、本番には一度も行ったことがありません。
なので、自分で鑑賞券を買うなどあり得ないことなのです。

今回は、愛弟子の厚意なので、妻と二人でありがたく受け、バタバタと出かけました。
17:30会場、19:30打ち上げ開始ということで、自宅を5時44分のバスでJR向日町駅へ。JR大津駅には18:00到着。
駅の周辺は、浴衣姿の若者のカップルやら中年から老年のおば様たち等たくさんの見物客でごった返していました。

駅から会場まで普通に歩いて15分ぐらいと聞いていたので、港まで人の流れに身を任せます。
有料観覧席に行くには、歩行者専用道路になった車道の左側を進めということです。
小雨降る中、汗びっしょりで18:30頃、雨で濡れた有料観覧席に到着しました。
並べてあるパイプ椅子を持っていたタオルで拭き、合羽をはおり腰掛けます。
妻の握ってきたおにぎりと、途中で買ったサンドウィッチを食しながら打ち上げ開始を待ちます。
小雨の降る中、合羽を着ておにぎりやサンドウィッチを食したのは生まれて初めてです。そんなことで、1時間も待ちました。

19:30分、打ち上げが始まりまりました。 大きな音に、前の席の2歳児ぐらいの子供が大泣きします。若い親はその音は怖くないと大きな声で説明をします。でも、子供は泣き止みません。そのうち、大きな音と爆風に圧倒されたのか、我を忘れたのか泣き止んだようです。

低気圧で曇が厚いせいか、一度にたくさんの花火を打ち上げた時の大きな音は、爆風のような音の波動が下方に跳ね返り、我々観客の体にぶつかってきます。すごい迫力です。

今年のテーマは、NHKの大河ドラマに因んで、軍師官兵衛の世界~近江戦国絵巻~なのだそうですが、花火を打ち上げるのにテーマをもたせるのがよく理解できません。でも、打ち上げされたその内容はたしかに大迫力でドラマチックではありましたが、激しい雨の音にかき消されたアナウンスがまったく聞こえなかったこともあってか、軍師官兵衛の世界~近江戦国絵巻~を感じることはありませんでした。

実は、打ち上げ開始と同時に、かなり激しい降雨となったのです。
妻に「帰ろうか?」と告げてみましたが、妻曰く「せっかく来たのに最後まで観ていこう!」ということなのです。
妻の答は想像はついていましたが、しばらく自分の体の調子をみることにしました。

しっかり降り続ける雨の中、簡易合羽だけではどこからか雨が入ってきます。周囲に迷惑にならないように傘を頭すれすれに低くさし、二重にカバーします。それにも関わらず、背中に水滴の流れを感じます・・・。

花火の規模の大きさやその数に圧倒されながら、あっと今に1時間が過ぎ去り最後のフィナーレとなりました。
結局、底体温症にもならず、花火大会を満喫することができました。

雨なので、夜でもきれいに撮れるビデオカメラを持参しませんでした。
代わりに小さな簡易ビデオカメラBadoHDをポケットに入れて行ったので かざす右腕に水滴が垂れ落ち、その脇から脇腹まで雨に濡れます。

大半がレンズの曇りに花火の光が入り込みハレーションをおこして画像がはっきりしません。
フィーナーレの打ち上げだけはそこそこ映っていたので、これをだけを採用して編集してみました。

JR大津駅までの帰路は、35万人の雨でびしょびしょに濡れた人々で溢れていました。

傘と傘がぶつかっているのに我先に進もうと無理をする人、傘のしずくが他人の肩に落ちているのに気付かない人、浴衣が体にまとわりついて色っぽく見える若い娘さん。浴衣を着る彼女に気を使いながら傘を右に並ぶ彼女の方へ差出し自分の左肩や背中がびっしょりの大人に成り立ての若い男の子等、初めての光景を見ることができました。
そうなんです、この雨の花火大会は、63歳にして全てのことがはじめての体験だったことになります。

今日は、その台風11号が近畿に上陸したということで、工房に来て、2年がかりで仕上げた曼荼羅を水害から守るべく、どうしようかと思案をしています。外は、まだ豪雨とまではいきませんが、午前10時現在、桂川の水位もまだ大丈夫だし、風も前に見える桜の枝が揺れている程度です。さぁ、今日はこの後どうなるんでしょう・・・。