ふるさと輝き大賞 いただきました | しょうかんのうだうだ

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仏絵師藤野正観(66)の備忘録・・・っといっても、ほとんどどこにも出かけないので、ふだん、ぐだぐだ思ったり考えていることを書き連ねることになるのは必至。

故郷輝き大賞

 

 


先日26日の土曜日、故郷の東近江市五個荘地区で催されたある記念式典に出席する為に帰郷してきました。

最近2週間に一度くらいの頻度でその東近江市の湖東地区にある母のお世話になっている「サービス付き高齢者向け住宅」に会いに行っているので、年に1度か2度しか帰っていなかった頃に比べ、帰郷は珍しくなくなりました。

実は、昨年の秋ごろでしたか、協議会発足10周年式典で私を表彰したいので、資料を送ってくれという手紙が東近江市の五個荘地区「五個荘地区まちづくり協議会」というところから届き、私のサイトから抜粋した略歴内容の確認やら作品の画像を送付するように求められ、何がなんだかわからないまま資料を送っていました。

私は、1950年10月9日に当時の神崎群五個荘町宮荘というところで生まれ、18歳まで父と母と妹の四人家族の長男としてそこで育ちました。
その頃の幼友達や従弟が推薦してくれたようです。

今も昔も1万人程度の五個荘は、江戸後期から昭和初期にかけては、中仙道が町の中心を通っていることから全国をまたにかけて活躍した豪商たちがたくさん輩出されたことで有名です。
10年前に周囲の市町村が今の東近江市に統合再編されてからも、この五個荘地域は、商人たちが天秤を担いで行商の旅に出たことから「天秤の里」として、その邸宅などが保存され、大正、昭和の歴史建造物や文化財等、歴史の資料館として開放され、特別な地として近江商人の大切にしたモットー「三方よし」の精神を広めていこうと推進されています。

そういった地区住民の為の地域に根ざした文化を受け継ぎながら明るい町づくりをしようと、「五個荘地区まちづくり協議会」が、かつての五個荘公民館に相当する400人収容のホールを抱えた「五個荘コミュニティセンター」という施設を、東近江市より指定管理委託され、ここを拠点に活動されておられるようです。
で、この「五個荘地区まちづくり協議会」が設立されてから早10年を向かえ、その記念式典が催されることになり、その式典に花を添える意味で、五個荘地区内外に居住され、全国的に活躍されている地域と縁ある方々を表彰しようということになったようです。

今回、頂いたこの賞「ふるさと輝き大賞」・・・うれしい反面、故郷まで、のこのこと頂きに出かけていったことへの気恥ずかしさもあり、正直に言いますと複雑な気分でした。

私は、染織図案家だった頃は、いくつかの団体にも所属していましたので、いろいろな賞も頂きましたが、仏画を描くようになってからは、「○○賞」という類のものには無縁となっていました。
ですので、表彰されること自体には素直に感謝しなければいけないと思っていますが、何はともあれ、「ふるさと」が私のことを覚えてくれていたことや、会場で懐かしい幼友達や知人等数人と少しの時間でしたがお話することができ、東近江市五個荘という地域が私の「故郷・ふるさと」なんだなぁ・・・と、あらためて再認識した一日でもありました。

今の人口も昔の人口も僅かしか変わらないという、良いことなのか寂しいことなのかわからない状態だそうですが、独特の文化と自然が調和した我が故郷がいつまでも変わらずにそのままであって欲しいと思うのは、やはり、この地を離れた者だけの想いかもしれません・・・。

ちなみに、五個荘に縁のある他の受賞者は、切り絵作家:奥居匡氏、若き刀匠:北川正忠氏、アメフト世界選手権代表選手:辻篤志氏、プリント回路基板現代の名工:八田宣久氏、若きアジアNo1パティシェ:布施文彦氏、木版画作家:松島良一氏でした。