何というお正月・・・ | しょうかんのうだうだ

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仏絵師藤野正観(66)の備忘録・・・っといっても、ほとんどどこにも出かけないので、ふだん、ぐだぐだ思ったり考えていることを書き連ねることになるのは必至。

やはり今年のはじめもバタバタと明けた。
今日から工房で1人で雑用と仕事。今年も出発から落ち着かない。今年一年を暗示している・・・。

30日の夜10時ごろ、工房で作業をしていると、実家近くに住む妹から携帯に電話があった。
お袋の具合が悪いらしい。かろうじて妹に電話を掛けて来たらしい。

実家まで車で15分の道程、妹が到着するとお袋の顔色は悪く、「もう、あかんわぁ・・・ハァハァ」と母。「そうとうしんどい様子やでぇ」と妹。
ニトログリセリンを5錠も飲んでいたそうだが、狭心症の母は、医者に、ニトロをお守り代わりに貰っている。
「何錠飲んでも、命に別状はない。」と、いつか医者が言ったことを信じている。

(※ニトログリセリンは急激に全身の血管を拡げて一時的に心臓の負担を軽くするが、この作用が副作用にもなる。血管が拡がるので血圧が下がる。その結果脈が早くなり動悸も起こる。血圧が下がり過ぎるとひどい立ちくらみのような症状がでたり気を失ったりすることがあるのだ。たしかに命には別状はないようなのだが・・・)

何年も前から、母は、何か気になることや、心配事があるとすぐに心臓が苦しくなる。最近は耳も遠くなり思うように体が動かなくなって、よけいに気を揉むようになってきている。
もともと、若い頃から心配性で、他人に物や気持ちの借りを作ることができない性分だった。
物や好意を借りてもすぐ返さないと気になって落ち着かない人だった。
たぶん、昼間に何かそんな類の出来事があったのだろう。

そういった性分なのからか、一方では、他人によくお節介をやく人でもある。
やや独りよがりの部分を隠せないが、今でも人の気持ちを最優先に考えるサービス精神は人一倍旺盛な人なのだ。
その為か、捉え方にも問題はあるのだが、他人の非道な行いや、冷たい言動には敏感で、よく傷つき怒っていた。

10年ほど前に、心臓にステントを入れているので、狭心症ではあるのだが、今までの医者は、よく起こる発作は「気のせい」とか「性分」と診断する医者が多かった。

その都度、「あの医者は、分かっていない。これだけしんどいのに気のせいとは何事!」と言っては、その医者を嫌い、行かなくなることが多かった。

お節介をやくこと意外は、私とよく似た性分なので、母の心の動きは、手に取るようにわかる。

私の将来を見るようで気が重くなる・・・。

受話器の向こうの妹の話では、すでに救急車を呼び、到着を待っているとのこと。
「今度は、ちょっといつもと違うし、病院どこにしよう? お兄ちゃんも早よぅ帰って来てぇなぁ。仕事は、お休みやろ?」とオロオロしている。

その時、一時間ほど前から、年賀状を作りはじめてていたがプリンタがうまく作動しなくなって作業が止まっていた。
いつもなら風呂から出てそろそろ眠る頃なのだが、その日は、深夜まで作業を覚悟していた時でもあった。

「以前も、こんなことがあったし、大丈夫。ニトロ5錠が効き過ぎている状況やと思うよ。」と、私。

実際に現場に居ない私は、直ぐにでも車を飛ばそうかと迷ったが、やらねばならないことが山積みだったので病院の件は妹に託し、もう少し様子を見ることにした。」

しばらくして、湖東記念病院に着いた妹から電話。

宿直医は内科の医者だけだったが、早速、診て貰ったら、心臓には異常がないとのこと、一応、心臓外科の担当医には知らせて貰ったが、点滴で落ち着いているとのことだった。時すでに深夜の1時。
30分後、点滴のおかげか母は落ち着いたようで、その日は病院に泊めてもらって、明日の朝の具合で、判断することになった。

2時まで作業して自宅に帰って寝たのが3時半。

結局、31日の朝には、退院というか、泊めて貰っただけとなった。
病名は、内科医曰く、「過呼吸?」とのこと・・・。まぁ、病名などどうでも良いこと。
元気になった母は、その日は、とにかく自宅で眠りたいとのこと。
1人でぐっすり眠ってもらう為、その日はあえて実家に帰るのはやめた。

結局、2日に、東京から帰ってきた長男と妻と3人で実家に帰って、お隣さんに新年の挨拶とお騒がせの陳謝挨拶。一緒ににぎやかに昼飯を食って夕方帰って来た。

今日は、朝から妻が実家に帰った。浜松の義母が5日から入院する為、顔を見に帰ったのだ。長男も友人と会ってご飯とかで朝から出かけた。

なにやら、あっという間に、三が日が過ぎようとしている。

明後日は、仕事始め。弟子たちが戻ってくる。ゆっくりする時間がない。毎年、正月は落ち着いて過ごしたことがない・・・。

31日、ワシントンに住む長女の旦那から連絡。同僚に私のホームページを見せたいのだが、日本語のページなので文字化けして意味が分からないとのこと。

ということで、これを放置しておけない性分の私は、31日から英語のウェブページを必死で作っている。 
文字化けを解決したいのだが、英語版OSのみのパソコンがないので、確認できない。

作る時間がもっと欲しい。

もう、午後7時だ。 今晩は工房に泊まろう。 今から何か食事の用意をして晩飯にしよう。

何というお正月・・・・。