未公開株詐欺顛末記 その3 | ふじくまさんのブログ

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ネットワーカーが主流で売っていた未公開株。

そこに一つの転機となる大きな事件が起きる。

それが「DHC偽造株事件」。

今までは名も聞いたことがないようなITベンチャー系企業の株が主流だった未公開株詐欺にDHCという誰もが知る優良企業の未公開株が売り出された。

ところが、その株は偽物。偽造株だったという事件。

 

ここで問題になるのは、捜査を担当した警視庁の対応だった。

警視庁は、未公開株詐欺業者の「我々も被害者だ!」という主張を受け入れ、DHCの偽造株を販売業者に持ち込んでいたブローカーのみを逮捕し、売っていた業者らは不問とした。

ここはDHCは偽造株だったかもしれないが他の企業の未公開株も売っていたわけだから少なくとも無登録営業等でも何らかの処分をしておく必要があった。

 

これにより未公開株詐欺の認知度が上がったのと同時に未公開株は売っても捕まらないのか?という思いを持った悪徳先物取引業者や筋の悪い連中が未公開株詐欺にどんどん参入するようになっていた。

もちろん未公開株販売は違法なので彼らも今まで手を出してこなかったのかもしれなかったが、警視庁が未公開株販売業者を書類送検すらせず、不問にしたことにより間違ったメッセージを彼らに与えてしまった。

これにより、未公開株の販売方法がネットワーカーによるセミナー方式から電話勧誘中心へと移行し被害が更に拡大することになった。

 

実はDHCの未公開株ですが、ほとんどは偽造株でしたが、一部ですが本物のDHCの未公開株も売られていた。

警視庁は本物も売られていたという事実を把握出来ていたのかな?という疑問がある。

逆に言うとDHCの未公開株が手に入った、しかし数はわずかしかない。

DHCの未公開株なら売れる。なら偽造しようという流れだったのではないかと。