未公開株詐欺顛末記 その2 | ふじくまさんのブログ

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そもそも未公開株詐欺とは何か?

近年出現した新手の詐欺のように思われるかもしれないが、手口としては古くからある古典的な詐欺である原野商法の焼き直しにしかすぎない。

不動産が有価証券に変わり、地上げ屋が仕手筋に変わっただけの話。

 

今回、その未公開株詐欺の歴史について書かせてもらうと。

まず、未公開株詐欺の前振りとなる大きな事件がある。

それが政界を揺るがせた「リクルート事件」。

もちろんこれは詐欺事件ではなく贈収賄事件ではありますが、簡単に説明するとリクルート社の江副浩正会長(当時)が政官財に関連会社のリクルートコスモス社の未公開株を配りまくり、その後リクルートコスモスは上場し株を受け取っていた人たちは濡れ手に泡で莫大な利益を受けていたという事件。

 

では、未公開株詐欺はいつ始まったかというと、

MTCIというプロバイダー会社があった。

このMTCIが日経新聞に1株256万で出資者を募る公募増資の全面広告を出したんですね。

もちろん、この行為は違法でない。

何が問題だったかと言うと、この1株256万という株価から逆算して作った、超優良な財務内容であるかのように装った虚偽の届けを関東財務局に提出していたということ。

出資者たちは、その財務内容を見て256万の価値があると判断し、MTCIの未公開株を買う、要は出資したわけです。

内容的にはほぼ詐欺なんですが、実際はMTCIの早川優会長(当時)は証券取引法(当時)違反で逮捕となった。

 

このMTCIが未公開株詐欺の原点でありルーツとなったわけです。

というのも未公開株詐欺で最初に売られていた銘柄は、このMTCIの関連会社がほとんどだった。

更に言うと、この時未公開株を売っていた人たちはネットワーカーだった。

(MTCIの関連会社にマルチ商法をやっていた会社もあった。)

だから当初は未公開株は電話による営業とかではなくネットワーカーが得意とするセミナー形式で紹介され売られていた。

未公開株投資セミナーなんかに誘われて、未公開株の購入を勧められるというものですね。

更にネットワーカーですから、自分が購入して上場益で儲けるだけでなく、友人知人をセミナーに紹介し、その人が未公開株を買ったら紹介料も入るよと二重の儲け話をしてくるわけですよね。

 

このように当初は、ネットワーカーがマルチ商法の手法を利用して売るのが主流だったわけですが、その未公開部詐欺に大きな転機がおとづれる事件が発生するわけです。

それが「DHC偽造株事件」。