北朝鮮の金正恩が訪中、初の外遊であり初の首脳会談。
新聞には電撃訪中とかいう文字が躍っているが、綿密に計算された訪中。
北朝鮮の報道によれば25日から28日までいっていたらしい。全体主義国家同士で完璧な情報統制。まったく情報が漏れなかった。
最初は金正恩の映像が全く出ない。おそらく中国の暗殺対策がしっかりしていたんだろうと思われる。
つまり、中国は金正恩をしっかり守ったということですね。今回嫁は同行したが、妹は同行しなかった。
これは危機管理上、当然の話であり、もし金正恩にもしものことがあれば代わりに北朝鮮をまとめられるのは妹の与正しかいないから。
アメリカで安全保障担当補佐官に強硬派のボルトンが就任したために北が中国に泣きついたということを言う人もいるが、おそらく訪中することが決まったのはボルトンが就任することが決まる前のはず。でなければ中国であれだけの警備態勢はひけない。
北朝鮮と中国は関係が悪化して北はロシア寄りになったのでは?と言われていた。
現に金正恩は親中派を次々粛清していった。中国も対北の経済制裁に同調する姿勢を示していた。
なのに何故訪中したのか?
北朝鮮の願いは体制維持、つまりアメリカとの平和条約の締結。朝鮮半島の非核化、つまり在韓米軍の撤退。
中国の願いは、世界の覇権をアメリカに取って代わること、まずは太平洋の主権。目先の話では台湾と尖閣。このためには在韓、在日米軍が邪魔。
ここで北と中国の狙いが一致する。
よく、オバマ前大統領は戦力的忍耐として北朝鮮を無視し続けた。オバマのせいで北が核開発が進んでしまったと批判する人がいるが、そうではない。
誰が大統領であっても北は核開発を進めていた。
何故なら核を持たないと小国の北朝鮮が大国米国と対等に話することが出来ないと考えていたから。
更に米国本土まで届くICBMを持つことにより、それを決定的にさせると。
オバマの前任であクリントン元大統領は北朝鮮に空爆する直前までいった。
しかし、やはり米軍及び同盟国側への被害の大きさを考え見送った経緯がある。
だからこそ、オバマは無視するしかなかった。
そこに登場したのがトランプ大統領。トランプは無視をしない。挑発すればすぐに乗っかってくれる。
しかも大統領選挙中、北と対話する、在韓米軍を撤退させると公言した。
北朝鮮にとって、こんな都合の良い大統領はない。
そこで、まずガンガン挑発、トランプ大統領もそれに呼応する。
もちろん制裁をうけることは想定済みだろう。
そうしている内に韓国では対北強硬派の朴クネ大統領が退陣して親北派の文在寅大統領になり、更に北朝鮮の思惑通りに。
後は日本の安倍総理だけ。その安倍総理も今足元が揺らいでる。
北としては来月の南北首脳会談で朝鮮半島の非核化を名目に在韓米軍の撤退を文大統領に約束させる。
続いて米朝首脳会談でトランプ大統領に約束させる。
これが出来たら、今度は在日米軍撤退に向けての日朝首脳会談となる。
ようは中国は北朝鮮を利用して在日米軍を撤退させようという狙い。>