小沢一郎はモーセである。 | ふじくまさんのブログ

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まず、モーセとは?
簡単に経歴を書くと、モーセはエジプト生まれのユダヤ人。
当時は、ユダヤ人はエジプトでは奴隷扱い。
エジプトの王ファラオはユダヤ人増えすぎたので、ユダヤ人に男の子が生まれたら殺せと命令する。
しかし、モーセは殺されず川へ流される。それをたまたま王の娘が拾い養子として育てるわけですね。
もし、何事もなくモーセが大きくなれば、そのままエジプトの王になっていたわけですよ。
しかし、モーセはひとつの大きな事件を起こす。元来ユダヤ人であるモーセはエジプトでエジプト人に虐げられているユダヤ人を見て、
その虐げていたエジプト人を殺してしまうわけです。
これが、きっかけとなりモーセは一旦、荒野に身を隠すわけです。

この時に、モーセは神様と出会い、神様からひとつの命令が下されるわけです。
エジプトにいるユダヤ人を連れ出して、神様がユダヤ人のために用意した地、現在のイスラエルへ行きなさい。
と、
しかし、モーセは最初頑なに神様に抵抗するわけですね。
「私は口下手で口も舌も重い」
「私が神様から使わされたといって誰が信じるんですか?」
等、言い訳しながら拒否するわけですね(笑)

そこで神様は、モーセに弁の立つアロンという側近を与えたわけですね。また、様々な奇跡を起こさせて神様からの使いだということを信じさせようと
お膳立てをモーセのためにするわけですよ。

それでもってようやく、モーセは出エジプトを果たすわけです。
エジプトを出発したのはいいですが、しばらくはシナイ半島の荒野の旅が延々と続くわけです。
そうすると、モーセに対して、あーだこーだ不平不満を言い出す輩が必ず出てくる(笑)
「俺らは荒野で野垂れ死にするためにエジプトから出させたのか?」
「エジプトの方が良い飯も食えて良い生活ができてたじゃないか」
等々。中にはエジプトに戻っちゃった人もいるでしょうね。
また、金の子牛の偶像を作ってそれを崇めだす輩まで出てくる。
それを見て、モーセは怒って折角、シナイ山で神様からもらった十戒の書かれた石板をたたきつけて割っちゃうわけですよ。
仕方なく、モーセはもう一回シナイ山に登って神様から石板をもらいにいくわけですよ(笑)

で、結局40年間も荒野を旅してようやくイスラエルに着くわけですが、エジプトを出てから40年もたってるわけですからエジプトを出た当時の人たちの大半はすでに亡くなっていたのではないかと、おそらくイスラエルに着いたときには荒野で生まれ育った人たちがほとんどになっていたのではないかと思われる。
実際、モーセ自身もイスラエルに着く目前で寿命が尽きてしまって、神様が約束された地に入れなかったわけです。



私はこのモーセの生涯を見て、小沢一郎とイメージがダブってしまったわけです。
おそらく、自民党を飛び出さずそのまま残っていたなら総理にすでになっていたでしょう。
最初、小沢一郎と共に飛び出した人たちも、どんどん離れていって自民党に戻った人もいる。
今、小沢一郎は荒野を旅してる途中です。
小沢一郎が自民党を飛び出したのが平成5年。まだわずか20年です。
まだモーセの半分。

おそらく、小沢一郎と最後まで共にするのはかつて自民党にいて一緒に飛び出した人たちではなく
荒野で生まれた人たち。
荒野で生まれ、育ち小沢一郎に着いていった人たちが、小沢一郎が理想とする政治体制、政権交代ができる二大政党制を具現化できる人たちになるのではないかと思うわけです。


さて、ここで現実社会に目をやると
現在は自民党の安倍政権、安倍内閣のスローガンは「戦後レジームからの脱却」

戦後レジームからの脱却には、ただ憲法を改正すれば良いという問題では無いんですよね。
内外両面の環境が整わないといけない。

まず、外部環境を整える必要がある。
それは何かというと、一つは朝鮮半島の統一である。半島に一つの民主主義国家が出来ること。
もう一つが中国共産党の一党支配の終焉。中国が民主化し、覇権主義を捨てること。

この二つは、戦後レジームからの脱却のための絶対条件。
これなくして、戦後レジームからの脱却が無理。

もし、この二つが成し遂げたなら、日米安保の必要性も無くなるし、日本に米軍基地も必要なくなる。
自衛隊だけで十分。
そもそも自衛隊が出来た理由は朝鮮戦争が起きたからですよ。それでGHQは自衛隊の前身である警察予備隊を作らせた。

ただ、こうなった時に東アジアにおけるアメリカの影響力は格段に落ちる。
おそらく、これを嫌がる人がアメリカにも多くいるのではないかと。
つまり、北朝鮮を今のように生かさず殺さず状態のままが一番良いと考えてるアメリカ人もいるだろうなぁと。

さて、こうなったら日本内部も変わってくる。
北朝鮮も中国共産党の支配も無くなった時に、アメリカに頼る必要性がなくなったとき、まさに日本は本当の自立の時。

しかし、ここでやっぱり今まで通りアメリカと一連托生でやっていくべきだというグループと、今自立しないでいつやるんだというグループに分かれるであると予想する。

この時、初めて政権交代が可能な二大政党制が成就すると私は思う。
小沢一郎はもちろん、自立派。しかし、この時小沢一郎が政界にはもういないかもしれない。
モーセが目前で亡くなってしまったように。