前回旅のブログのつづきです。


23日、バレンシアからマドリッドに向けて出発です。

先ずは世界遺産の街、クエンカ旧市街観光に向けて約3時間半、およそ210kmの道のりをまっしぐら!

観光後、また内陸のオリーブ畑や原野の中に延々と続く高速道路をマドリッドに向けて2時間半ほどひた走りました。


バレンシアのホテル トリップ・アルムサフェ(TRYP ALMUSAFES)を早朝出発。


ホテルの庭にはナツメヤシやオレンジが稔り南国の雰囲気を醸していました。


オレンジはモロッコ方面からイスラム文化と共にもたらされたもので、もともとは王侯貴族の観賞用であったものが改良され今日に至ったとされています。


因みにホテルの玄関前に稔っていたオレンジは美味しそうに見えましたが、観賞用の苦く渋く、食用に向かない物でした。

姿形は全く変わらず、食べずに見分ける方法は葉柄に小さな複葉が有るか無いかだそうです。

さてどちらが食べられるか?  ・・・それは内緒!


ホテルのプールやガーデンにナツメヤシが植えられ沢山の実をつけていました。



バレンシアに向かう途中、ドライブインで購入したオレンジ。これは果物です!

とても安くて10~12個で5ユーロ (500円程度)でした。

一袋購入し、旅の間に全部食べちゃいました。  ・・・美味しさ最高でした!


ホテルの玄関前でお客様を迎えてくれた猫ちゃんともお別れです!


人なつこくて手を差し伸べると頬をすり寄せてきて、可愛い”招き猫”の親子でした。

写真は親猫で、最初に迎えてくれたのは子猫の方でした。(出張中で留守でした!)


大型バスで出発です。




クエンカまでの高速道路の両サイドは延々と続く丘陵地帯。

砂漠のように見える土地も殆ど灌漑の手が入っており、限りなくオレンジ畑が続いていたり、オリーブの畑であったり、ぶどう畑であったり、日本の風景とは余りにも違っていて、ただただみとれるばかりでした。


延々と続くぶどう畑・・・黒く点々と続くのはぶどうの株(品種はテンプラーニョ)


スペインで時々見かける黒牛(闘牛)の看板・・・有名なシェリー酒(ヘレス)の醸造会社の看板


小高い丘に設置された現代の風車・・・発電用風車・・・スペインの至るところ設置されている。
旅行中殆ど強風にさらされることはなかったが、内陸部は風が多く、風車発電に適しているとのこと。


いよいよクエンカの街に入って、新市街のレストランで昼食を頂き、さらにバスで旧市街へと向かいました。


市街の街並み


昼食を頂いたレストラン前で・・・

  

内陸なのにメインディッシュにカジキのような大きな魚のソテーを頂きました。


クエンカ旧市街

2本の川(フカール川とウエルカル川)に挟まれ浸食されたごつごつとした岩の上に寄り添うように築かれた自然の城塞都市。


バス駐車場から徒歩でクエンカ旧市街へ・・・

旧市街は坂の街、しばらく登り坂を進むと峡谷を挟んだ左手に有名な”宙吊りの家”が見えてきます。


宙吊りの家

断崖絶壁から乗り出すように建てられた14世紀の館。

人口が増えても街を拡大出来ずに岩の上に住居を積み上げていった結果出来たのがこの館。
現在は抽象芸術美術館として、1階はレストランとして使われている。




ウエルカル川をまたぐ高架橋の先に見えるのはパラドール・デ・クエンカ


市街には郷土色豊かな焼き物の店が並ぶ


宙吊りの家の脇を抜けてマヨール広場に出るとネオゴシック様式のカテドラルが迎えてくれる。



マヨール広場にはカラフルな家が並び、土産物やレストランが軒を連ねている。


正面は市庁舎


TABERNA(タベルナ) ・・・軽食堂、ビュッフェと言ったところか・・・何?


旧市街からフカール川、左手に新市街方面を望む


クエンカを後にしてマドリッドに向けてひた走り・・・

        窓外は広々とした平原が続くばかり・・・


マドリッドのホテルはフォクサー32(FOXA32)  ・・・クラシックでちょっとリッチなスイートでした。


                 


マドリッドは2連泊、翌24日はマドリッド市内観光、そしてマドリッドから70Kmほどに位置する世界遺産トレドの街を観光しました。


スペイン広場

「ドンキ・ホーテ」で知られるセルバンテス(1547~1616)の没後300年を記念して造開された広場。

中央にセルバンテス像を刻んだモニュメント、その前にサンチョ・パンサを従えたドンキ・ホーテ像が立っている。


冬の早朝で広場は冷え切って、早々に退散!

治安が悪いことでも有名な場所!

早朝と寒さでスリも置き引きもそれどころじゃなかったみたい・・・スペインも内陸はやっぱり寒い!


プラド美術館

プラドは8000点余に及ぶ絵画・彫刻作品を収蔵し、約3000点を展示している。

絵画館としては世界的にもトップクラスの規模と内容を誇る。

特に、ベラスケス、ゴヤ、エル・グレコの作品群は見事!

中でもベラスケスの最高傑作と言われる「ラス・メニーナス(女官たち)」の原画を間近に見ることが出来る。

他にもグレコやゴヤの作品群、中でも「裸のマハ」「着衣のマハ」を対比して見ることが出来る。

現在「着衣のマハ」は日本貸し出し中で見ることは出来なかった。


以前初めて訪れた時も感激したが、再度訪れてもその感激、驚きに薄れるものはなかった。

写真撮影が禁じられているので紹介できないのが残念!(20年前は撮影できた!)


   

プラドの団体専用入り口付近より、サン・ヘロニモ教会


王宮

カルロス3世の時代、1764年に完成後、アルフォンソ13世が亡命した1931年まで、歴代王がここを居城とした。

ルネサンスと新古典主義の融合した壮麗な宮殿。約2800室を有するヨーロッパ随一の規模を誇る。


オリエンテ広場から見る白亜の美しい殿堂


訪れた時丁度衛兵の交代式が行われていた。



オリエンテ広場のストリートパフォーマー達

車の通らない広場にはあちらこちらに大道芸人の姿が見られた。


観光客と肩を並べる透明人間


ガイドブックにも紹介されていたパフォーマーを見つけちゃいました!!

椅子に座ってピクリとも動かない・・・泥人間!? 

     ・・・・ 一番楽(?)な稼ぎ方かも ・・・・!? 


王宮の正面に立つ王立劇場

   1850年完成の格式高い国立歌劇場

  

バス窓外に王宮とアルムデナ大聖堂を望む



午前中マドリッド市内観光を終えて、一路トレドへ・・・


世界遺産 トレド

タホ川に三方を囲まれた自然の要塞、長きに渡るキリスト教徒とイスラム教徒との戦いの地、レコンキスタ(再征服運動)でキリスト教が勝利を収め、その象徴として首都となった。


トレドを訪れる人が必ず立ち寄るカメラスポット

タホ川が街を取り囲むようにして流れ、トレドの街が広がっている。正面にアルカサル、左にカテドラル

   


アルカサル

タホ川対岸から最も目に付く建造物。周囲と比較し、その威容さに驚かされる。

11世紀に築かれたマタの高台の要塞が、16世紀に改築され王城となった。

20世紀前半のスペイン内戦時代には軍と市民との激しい攻防戦が繰り広げられたとのこと。

   


カテドラル

タホ川対岸から二番目に目に付く建造物。

フェルナンド3世が1226年に着工し、1493年に完成した大聖堂。


               


タホ川から離れ、旧市街へ・・・

現在旧市街へのバスの乗り入れは禁止されていて、旧市街の北側でバスを降り、エスカレーターを乗り継いで市街へと入れるようになっていた。


旧市街の威容はそのままでも20年の歳月はこんなところに変化をもたらしていたとは・・・驚き!


エスカレーターからトレドの北側に広がる新市街方面を望む

   ・・・広大に広がる丘陵地に新しい街が広がっていた。


旧市街地を徒歩でカテドラルまで・・・

20年ぶりに見る姿は変わらず、迎えてくれました。

たしか前回は鐘楼部分が修復中だったと記憶している。

今回時間の関係で入場出来なかったが、前回は入場し、主祭壇の銀製の聖母像や、展示されているエル・グレコの「聖衣剥奪」、ゴヤの「キリストの逮捕」等、スペインを代表する巨匠達の絵画を見ることが出来たことをおぼろげに思い出した。



旧市街そぞろ歩き

市街は何処も道が狭く、坂道の連続、日の入るところ、入らないところ、窓に下がる洗濯物・・・

    ・・・ちょっとミステリアスな空間!



道に迷ってしまいそうな狭い路地がいくつも・・・


車の入れそうもない路地に並ぶお店の中に

    お菓子のお城を飾るお菓子屋さんを見つけました。


                


中世の剣や銃、紋章などを並べたお土産やさん


十字軍のマントをつけた甲冑を売る店まで・・・


スペイン独特の柄の陶器や金の象眼細工を売るお店もあちこちに見られ、

   時間が許されるならかなり楽しめそうな街、混沌とした雰囲気に溢れていました。



クエンカで見たような最上部がオーバーハングした家


サン・マルティン橋に向かって坂道を下る途中・・・


・・・バケツを持った男の子を見つけました。

 いたずらそうな表情に思わずシャッターを押していました。


             


                          


               何か用?  っとでも言いたげに路地に消えていきました。

                 ・・・この後、バケツの落ちる大きな音が聞こえてきました・・・?

               


路地を抜けて丘の道に出ると、西日に光るサン・マルティン橋を眼下に見ることが出来ました。

20年前もこの道から見た記憶があります。

今回はそのまま下って橋の門をくぐって橋を渡り、川向こうからバスに乗ってマドリッドに帰りました。


橋の門をくぐり・・・


橋の真ん中からタホ川に映る街を眺め・・・


橋のたもとで振り返り、トレドの城門を眺めつつ・・・


        橋の出口門から再び振り返りトレドの街を眺め、トレドの街とお別れしました。

 

             


    マドリッドに着く頃はすっかり日も暮れて、

                   バスはホテルに向かってまっしぐら・・・

    


今日はこれで ”さよなら” して、


次回はマドリッドを後に、


       コルドバ、グラナダへの旅をご紹介しますね!


                ではまた・・・おたのしみに!!