『NTT株戦記 ~俺が利食えるその日まで~』(2) | キジバトのさえずり(鳩に執着する男の語り)

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 NTT株の下落がとまらず、5/1から11営業日連続で株価が下がる。この11営業日続落は2001年以来、23年ぶりのことらしい。

 こんなまれな事態に巻き込まれるとは、私もついていない。しかし、天井近くの高値で参戦して大やけどしたわけであって、食らうべくして食らった事態でもある。全て自分の責任だ。

 とはいえ、今後のNTT株の展望はそんなに悲観していない。特段、今回の下落は、NTTの不祥事が発覚したり、業績が大きく落ち込んだりしたようなものではないからだ。

 誰しもが思うところだが、どうしてこんなに株価が下がるのか、よく分からない。理由らしい理由がない。もちろん、前回の記事で述べたとおり、NTT株への懸念材料はいくつかある。しかし、それを踏まえたとしても、ここまで下がる理由がない。

 今はNTT株のバーゲンセールになっていて、仮に私がNTT株を持っていなかったら、半導体関連の株などを一部利確して資金を作り、そのお金でNTT株を安値で買っていたね。ただし、私はもうNTT株を高値で買っていて持っている立場にあるから、それをやってしまったらナンピンになる。さすがにナンピンまでやってしまうと、ドツボにハマりそうなので、それは避けたい。

 さて、話を戻して、今後のNTT株への展望だが、さすがに日経平均株価が5万円になる頃には正常な株価に戻っていると思う。つまり、遅くとも2025年か2026年には私の含み損は解消している(はずだ)。ある程度のスパンを取って考えても数年以内に解決する問題にすぎないわけだ。その間、ジッと待っていたらよい。仮に日経平均株価が5万円に達し、いまだNTT株が現在のような株価水準に落ち込んでいても慌てる必要はない。出遅れ株の物色で買われるはずだ。どう転んでも大丈夫だよ。

 ちなみに、今年9月の配当金取りで株価が180円台に回復してくれたら、私としてはうれしい。ほかにも、今年中に日経平均株価が4万3000円くらいになるとしたら、NTT株がそのまま放置されるはずがない。しっかり買われて株価が戻っていくだろう。

 繰り返して言うが、特段、NTTに目立った悪材料があるわけではないからね。逆に株価が戻らない状況を考える方が難しい。だから、今、NTT株を持っている人は狼狽売りをしちゃ駄目だ。精神的に落ち着かなかったら、いったん株式市場から離れて、穏やかに毎日を過ごすだけでいい。待つのが仕事だ。投機的な売買をしている人以外、NTT株を売る理由がないからね。

 結局、どうしてこんなにNTTの株価が下がっているかといったら、NTT株はディフェンシブ株のイメージで捉えられるが、同時にミーム株の要素もあったからだろう。NTTという企業や事業を評価し、その未来に資金を投入する投資家より、信用取引なんぞで利鞘を稼ぐ投機家が今はNTT株に殺到しているから、その彼らが一斉にNTT株を投げ出すとこんな事態になる(信用倍率が異常に高いのはそれが理由)。また、その動きにつられて、今年から新NISAでNTT株を買ったような、事情をよく分かっていない人たちが狼狽売りをすると、株価下落に拍車がかかる(NTT株は新NISAの国内株式買付金額ランキングで第1位)

 今のNTT株の異常な下落は、そんなところで説明がつく。NTTの実態を反映したものではない。だからこそ、株価が下げすぎているわけであって、バーゲンセールになっている、と先ほど述べた。

 結論として、NTT株を持っている人は全く動じる必要はない。どっしり構えていたらよい。気まぐれの投機家や、狼狽売りに走る人たちの動向なんぞ、NTTホルダーには関係ない。

 きっと、あなたは私と同じく、 IOWN (アイオン)の技術革新に期待しているだろうし、これからのAI時代に向けて、同社が手がけているデータセンター事業などにも興味を持っているはずだ。ほかにもNTTを評価すべきところはたくさんある。いや、もっと手堅く言ってしまえば、NTT法改正のごたごたに見舞われているとはいえ、NTTはいまだ、国が株式の三分の一を所有している国策企業だ。「国策に売りなし」の格言どおり、NTTは安泰だよ。逆にNTTが駄目ならどこの日本企業が安心なんだよ、と質問したくなるくらいだ。

 何度でも言うが、NTTホルダーは動じる必要はない。ただただ、待っているだけでよい。早晩、株価は回復するよ。

 

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『NTT株戦記 ~俺が利食えるその日まで~』(2)

 

現在の含み損 87万6557円