【読売新聞の記事より】
『砂糖を控えれば糖尿病を防げるの？』
精糖工業会の内田豊・事務局長は、こんな質問をよく受けるといいます。
糖尿病という病名から、原因は砂糖だと思われがちですが
それは誤解です。
砂糖やご飯、パンなどの糖質食品を食べると、
最終的にブドウ糖に分解されて血液中に取り込まれます。
ブドウ糖は、脳や体の重要なエネルギー源のため、
常に血液中に
一定のブドウ糖量（血糖値）が維持される仕組みになっています。
この仕組みを担っているのが各種ホルモンです。
膵臓から分泌される“インスリン”は、
食事をして血糖値が上昇すると、ブドウ糖を体の細胞に取り込んだり、
肝臓や筋肉で蓄えたりして、血糖値を下げる役割を担っています。
糖尿病は、このインスリンが不足したり、うまく働かなくなる病気です。
インスリンが働かないと。血液中のブドウ糖が体細胞に取り込まれなくなり、
尿中にあふれ出てしまいます。
すると、体内では逆にブドウ糖が不足し、
代わりに筋肉や体脂肪を分解して
ブドウ糖を作り出してエネルギーを補います。
糖尿病が進むと、太っていた人がやせるのは、このためです。
糖尿病の原因は、遺伝子異常や感染症など様々ですが
日本では９５％が、
運動不足などの生活習慣や内臓肥満が関係しているといいます。
例えば、食べ過ぎや運動不足で高血糖の状態が続くと、
インスリンを常に分泌しなければならなくなり、
膵臓が疲れて分泌量が減ってしまう訳です。
日本の砂糖の消費量は年々減少していますが、
糖尿病患者は増加を続け、
今や、予備軍も含め成人の６人に１人にあたる１８７０万人に上ります。
結局、糖分を摂りすぎると、
血糖値を下げようとして膵臓からインスリンというホルモンを
一生懸命に分泌します
この状態が続くと、いづれ膵臓はインスリンを分泌することに疲れ、
血液中のブドウ糖を調節出来なくなり、血糖値が高くなってしまいます
しかし、ブドウ糖は、脳や体の大切なエネルギー源です
糖分があるからといって、朝からご飯を抜くと
体が動かなく、昼間に眠かったり、だるかったり…
ということになってしまいます
多すぎても少なすぎても良くないということです
『バランスの良い食事を
』 と、よく言われますが
このような点からも、
糖質、タンパク質、脂質をバランス良く摂るべきであることが
お分かりいただけると思います
秋は美味しい食材がたくさんありますが、
栄養価の高い旬の食材を取り入れながら
ご飯とお味噌汁を基本にバランスの良い食事を心掛けて下さいね
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