今回紹介したいのは、 1980年に公開された「ゴースト 血のシャワー」というホラー映画です。

 

1980年は モスクワオリンピックのボイコット、 それから 芸能界では 山口百恵さんの引退が話題になった年でした。

百恵さんが日本武道館での引退コンサートの最後で最終曲を歌い終えた後、ステージの中央に静かにマイクを置いた姿は、 もう伝説ですね。

あのマイクは俳優の渡哲也さんが 譲り受けたんですよね。 自分なら ガラスケースに入れて レーザーで厳重に 守りますよ。

映画界では3月に「地獄の黙示録 」、6月には 「スターウォーズ 帝国の逆襲」 などの話題作 が公開され 、モダンホラーの傑作 「シャイニング 」が公開された年でもあります 。

その「シャイニング」の続編である 「ドクタースリープ」も B 級 感漂うホラー映画で 、傑作だと思いますね。

 

自分が「ゴースト血のシャワー」を見たのは 、映画館ではなく レンタルビデオでした。

 この年は見たい映画がたくさんあったので、金欠でパンフレット しか買えませんでした。300円くらいだったと思いますが、 この当時の映画のパンフレットはほぼこのくらいの値段で、スタートレックとファイナルカウントダウンの500円には驚いた 記憶があります。

 

「ゴースト血のシャワー」のストーリーですが 、沈没した クルーズ船の生存者たちが幽霊に支配されている ナチスの拷問船の中で 怪奇現象に襲われていくという内容です。

 拷問 船は 黒塗りの古びたタンカーで、オープニングからジョ―ズを思わせるような音楽に乗って 、このタンカーが獲物( 豪華客船を)探す様子が不気味に映し出されます。

タンカーが クルーズ船に突っ込みクルーズ船は沈没しますが 、船長 他 8人の生存者たちはそれを知らず 、漂流中のゴムボートから広大な海に浮かぶ タンカーに乗り移ります 。

不気味な船内で 1人 また1人 犠牲となっていき、それまでの生存者たちが 船内を捜索していると 拷問部屋が存在していて、そこには無数の死体が転がっていました。 

そんな中、 船長は 怨霊に憑依され、最後まで生き残った家族4人も血祭りにしようとしますが 家族は船長を倒し 、どうにか危機を乗り越えて 脱出に成功します。

 ハッピーエンド と思いきや 、拷問 船が新たな クルーズ船を見つけて 突進して行くシーンで終わり 、80年代特有の 続編ありか ? を予感させました。

惜しくも続はありませんでしたが、今の時代でもウケる類だと思います。

 

見どころは何と言っても タイトルにある血のシャワーシーンですね 。

これもホラー映画では あるある ですが 、美女がシャワーを浴びていると それが いきなり血に変わって大絶叫 ! この映画に関しては この女優の演技が上手くて、かなりの 緊迫感があります。

 船倉に横たわる無数の骸骨や 腐乱死体が浮かぶ プールも、当時はかなりショッキングなシーンでした。

 大海原に浮かぶ 拷問 船という密室で繰り広げられるアイデアは、宇宙船ノストロモ号という密室 ホラー「 エイリアン」と似ていますが 、イギリスとカナダの合作ということもあって、 ハリウッドとは違う 不気味さとしつこさ がある映画です。

 

監督はアルビン・ ラーコフで、同年に公開された パニック映画 「シティオン ファイア」なども有名です。 この映画は解雇された従業員が、その腹いせに工場を破壊するという現代でもありそうなネタでしたが、 ヒットには届きませんでした。

 しかしながら、ジョン・ソリー( ピラニア)が描いたポスターは、どこか劇画タッチ 風の迫力のあるポスターで好きでしたね。

 

 音楽は アイヴァー・スラニーで、 「ギロチノイド」や 「テラー」などのホラー映画 も担当しています。 あまり知られていない方ですが、 この「ゴースト血のシャワー」ではホラー映画というよりは パニック映画というようなシンフォニックな音楽で、 前編に色を添えています 。

サウンドトラックは主要な ストリーミングサービスでは 公式な配信はありません。

日本版のCDも発売されていないのですが 、HD リマスター版 ブルーレイの特典として収録されているので 、ぜひ ご購入 あれ。

 

出演者はジョージ・ケネディや リチャード・クレンナと言った、当時から名の知れた俳優が出ていました 。

ジョージ・ケネディはアカデミー賞 主演男優賞を受賞した「暴力脱獄」、 「裸の銃を持つ男」シリーズで有名な俳優です 。

自分はエアポートシリーズが大好きで、彼はジョー パトローニという役で、シリーズが進むにつれて 昇進しているところが面白かったですね。

 リチャード・クレンナは、何と言っても 「ランボー」シリーズのトラウトマン大佐が有名ですね 。

またランボーをパロッた「 ホットショット2」にも名前は違えど、ほぼトラウトマン大佐 という役を コミカルに演じていました。

 2人とも亡くなられていますが 、多くの名作に残る素晴らしい俳優でした。

 

 さらに 当時はまだ無名だった 、ソウル ・ルビ ネックも出演していました 。

彼はこの後、「 許されざる者」 や「ウォールストリート」というような映画で個性的な役を演じているので、確認してみてはいかがでしょうか?

 

ホラー映画では、ナタや クロスボウ 、ナイフ、チェーンソー などが定番ですが 、船上の道具や 器具を用いた惨劇が特徴的な映画です。

 戦争で犠牲になった方々の怨念が漂うのが海上だから良かったものの 、私たちが 普段 暮らしている土地に漂っていたら、と思うと恐ろしいですね 。

そんなことがないように、戦争や争いをなくしたいものです。