こんにちは。
沖縄本島北部のやんばるの森に生息する固有種を撮影するシリーズの第2弾は、ノグチゲラです。
ノグチゲラは体長31cmの大型のキツツキです。
1887年(明治20年)に"発見"され、国の天然記念物に指定されています。さらに1972年(昭和47年)には沖縄県の県の鳥にも指定されました。
でも、ノグチゲラの知名度はいまひとつですね。
1981年(昭和56年)にやんばるで飛べないクイナ(ヤンバルクイナ)が"発見"されると「やんばるの鳥」の代表はあちらに移ってしまったかの感があります(涙)
ヤンバルクイナはゆるキャラにもなっているのに…と思っていたら、ノグチゲラをキャラ化したこんなものがありました(^^)
普久川(ふんがわ)ダムの展望台に、ひっそりと置かれていた看板です。首には「ノグちゃん」と名札がかかっています。ノグチゲラだからノグちゃんなんでしょう…。
まったくひねりのないネーミングで、悲しくさえなってきました(T_T)
ネットで画像検索すると、赤い花に乗った画像がたくさん見つかります。
あれは『島唄』で有名なデイゴの花です。ノグチゲラはデイゴの花蜜を吸うんですね。ならば、やんばるでデイゴの花を探し、そこで待っていれば撮れるのでは、と思いましたが、デイゴの花季は2月から5月だそうで、7月では期待できません(-_-)
ノグチゲラは育雛期には地上でセミや甲虫の幼虫を捕食するそうですが、7月といえばもう育雛も終わっているでしょうから開けた地面を捜しても見つけられそうもありません(-_-)
そんなわけで何の方策もないまま、窓を全開にしたレンタカーで、ドラミング音や「ピッ」あるいは「キャララ」という鳴き声が聞こえないか走ってみました。
ドラミング音はときおり聞こえます。
やんばるの森にいるキツツキの仲間はノグチゲラかコゲラ(亜種リュウキュウコゲラ)です。コゲラの控え目なドラミング音に比べ、巨大な「ドッ、ドドドドドッ」というのがノグチゲラなんでしょうが、姿は見えないです(T_T)
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あんな看板があるからには、普久川(ふんがわ)ダムの近くに多く生息しているのかもしれない。そう思って近くの林道でレンタカーから降りてみました。
人の気配はまったくなく、こんな感じの寂しい道です。
道のわきからハブが出てくると怖いので道路中央をゆっくりと進んでいくと、頭上を1羽の鳥が通りすぎました(;O;)
鳴き声はなし。
逆光のせいか全身が黒く、胴体長め、主翼短め、風切りのつけ根辺りに小さな白斑が並んでいました。突き出た尾羽の先端が長~いシルエットは、ノグチゲラに間違いありません。
見えていたのはほんの2、3秒でしたが、この付近をしばらく歩いてみました。
途中で見つけたキノボリトカゲです(たぶん)。
爬虫類はキライなんですが、小さいので気にせず撮ってみました。
鳥さんの鳴き声はときおりヒヨドリ(亜種リュウキュウヒヨドリ)の声が聞こえるだけですが、風景や爬虫類しか撮らないのもなんなので、カメラを向けてあげました(^^ゞ
頸の辺りが茶色くて本州で見られるヒヨドリとは違うのが分かりますね。
右手の藪の奥に何かいるなと思って、のぞいてみると…、
「おおおっ!ノグチゲラではないですか!」
距離は10mも離れていませんが、何やら採餌に夢中なようで、こちらの存在は気づかないのか気にならないのか、10秒以上姿を見せてくれていました(^^)/
暗いですが、頭部が赤いのでノグチゲラのオスだというのは分かりますね。
最後の写真を少し明るくしてみました(^^ゞ
コンテストに出すような芸術風写真を撮ろうとは思っていないので、これで満足です。
ドラミング音はこのあとも何度も聞きながら、この一度しかシャッターを押せなかった負け押しみですが(涙)
こうしてたった一度のチャンスながら、やんばる固有三種のうち、ノグチゲラはなんとか撮ることができたのでした(^^ゞ
次回、気が重い「その3」に続きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m