六月大歌舞伎 | 藤間流日本舞踊教室 藤間明海「 日本舞踊と着物のおはなし」

藤間流日本舞踊教室 藤間明海「 日本舞踊と着物のおはなし」

日本舞踊と着物の生活を、日々綴っています。
日本舞踊の楽しさや美しさを、どんどん発信していきたいと思います。








暑かったり、どしゃぶりだったり気候変動に体がついていきません。
頑張りたいのに、頑張れないのは天気のせい!にしたくなります。

今月は歌舞伎座は幕見で襲名演目だけを観ました。
幕見は前日のお昼間にネット予約できるようになり、昔と比べて並ばなくてもよくなりました。幕見は、観たいものは気軽に何度も通えますし、全幕観る時間が取れない時でも、少しだけでも観られて嬉しいです。

昼の部は、「妹背山婦女庭訓」三笠山御殿
新時蔵さんは、襲名の威力なのかいつも以上に迫力がありました。一途で強いお三輪ちゃん。
そして、官女が豪勢でした。

私の観た日はカメラが入っていたらしく、襲名のご挨拶も仁左衛門さんがちゃんと?してらっしゃいました。贅沢な配役も襲名ならでは!



夜の部では「山姥」
舞踊でもよく出る山姥。この話の流れをくんで踊れるようになると、お客様もわかるんだろうと思いつつ、自分で踊るとなると難しい。
義太夫と常磐津の掛け合い、新梅枝さんの怪童丸が思い切りがよく立派。獅童さんの子供達の活躍もかわいらしく、子供達が歌舞伎を盛り上げていて頼もしいです

襲名という大きなイベントでは、親から子、孫へとつながる道筋がよくわかります。親や祖父の姿をみて、後姿を追って必死に学んでいく。
私は親とは全然違うことをしていますが、家族で同じことをやれるのは大変そうでもあり、幸せだなぁと思いました。
次の時代にもできるように、私達が今頑張る。古典をやる人達の共通している心意気のようにも思えました。