バルテュス展観てきました | 藤姫の"着物でお出掛け”日記

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着物が大好き、着物周りの小物を作るのが好き。

小物や作り帯の作品紹介や、着物でお出掛けの日のコーディネイト紹介など、

を中心に着物ライフを綴ります。



先日、東京都美術館で開催されている
「バルテュス」展を観てきました。

http://www.tobikan.jp/exhibition/h26_balthus.html


日本初公開の「夢見るテレーズ」
1938年  メトロポリタン美術館蔵



バルテュスのお気に入りのモチーフ
の一つ
「この上なく完璧な美の象徴」で
ある少女。

「夢見るテレーズ」では、無垢
から性の目覚めへの過渡期を
描き出している。


このテレーズ・ブランシャールが
最初の少女モデルとなった。




20歳の時に来日したバルテュスと運命の出会いをして、後に結婚した節子夫人。

バルテュスを生涯支え、彼が愛した東洋の美を大切にし、着物を日常的に着こなす姿で多くのファンを集めている。

私もその一人で、バルテュスを知ったきっかけも、西洋の背景の中でも溶け込む、独特のセンスの着物姿の節子夫人から。

会場でも、しきりに「節子夫人が」「節子さんが・・・」がという声が聞こえ、私のようにきっかけはそちらからという人もたくさんいそうだと実感した。

まだ上智大学に在学中の20 歳の時に、
来日したバルテュスに同行して、
通訳を務めたのが初めての出会い。
1962年に出会い、 5年後に結婚した。

バルテュスの心をとらえた若き日の節子夫人の初々しい表情がよい。



「おやつの時間」1940年  テート蔵
私の好きな1枚。



スイスのグラン・シャレにある
バルテュスのアトリエが再現され
世界初公開となった。

絵の具の置かれたパレットや、仕事着、吸い殻までが、主がいた頃のまま残されている。

中央には巨大なカンバスが立て掛けられたイーゼル。

会場では、作家の江國香織さんがバルテュスを訪ねてインタビューした映像が流されていたが、撮影のために作品に当たるライトに厳しく指示を出す姿が印象的だった。