今日は、お施餓鬼(せがき)

施餓鬼とは、

地獄に落とされた霊や、
無縁仏などに、
食べ物や飲み物などをお供えすること。

お盆の時期に行われます。

檀家さんの祖先の供養とともに「施餓鬼」を行うお寺も多くあります。

わたしの家は、

中野にある新井薬師寺の檀家なので、

毎年この時期には、

お塔婆を出し、

お施餓鬼に参加して、

お墓まいりをします。





新井薬師は、

私が子供の頃と変わらず、

優しく、おおらかな気に満ちています。



子供の頃、
境内の桜のお花見、
盆踊り、
八の日の縁日が、
本当に楽しみでした‼️



新井薬師寺のご本尊は、
薬師如来さま。

健康、とくに目の病気に、
霊験あらたかと知られています。


お願いごとを叶えると言われる、
「お願い地蔵さま」

良くなりたいところを水で洗います。




そして、ここで有名なのが、

「井戸水のご神水」

わざわざ遠くから、
たくさんの方が汲みにきます。



「お線香の煙を浴びると、
悪いところが治るよ」

と言われ、顔や頭に一生懸命浴びた香炉。 
 
今も変わらず真剣に浴びますが(笑)



阿弥陀さまと、閻魔大王。



観音さま



このお寺に来ると、
思い出すことがあります。

小学3年生くらいでしたでしょうか。

鉛筆箱がこわれてしまい、

「買って欲しい」

と母に言ったら、

「まだ使える」と、

テープを貼って修理した鉛筆箱を持たされて、
無理矢理、学校に送り出されました。



わたしは恥ずかしくて、

学校までの通り道にある、

新井薬師の本堂の階段に座ったまま、動けずにいました。



すると、お昼ごろ、学校の先生が迎えに来たのです。

学校に来ないわたしを心配して、

母に電話した先生が事情を知り、

どこかにいるなら新井薬師寺だろうと、
探しに来たのです。



ベソをかきながら、
いやいや教室に着いたわたし。

先生は、鉛筆箱の話を、
クラスのみんなの前でしました。


そして、

ものを大切にすることの大切さと、

それを実践したわたしのことを、
すごく褒めてくれたのです。

わたしは、クラスのヒーローになりました。

みんなから、

「鉛筆箱見せてー」

と言われ、


「えらい!えらい!」

と言われ、

本当は学校をサボろうとしたわたしは、

嬉しく、恥ずかしく、
なんとも言えない気持ちでした。

今思えば、薬師如来さまが、
母の愛、先生の愛を教えてくれたのですね。

今でも、このお寺にお参りすると、わたしは何ものなのか、
何が大切なことなのか、

教えてくれる気がします。