「あの頃、同じ花をみて、

美しいと言った二人の、

心と心が、

今は、もう、通わない。

あの、美しい愛よ、もう一度」


一言一句覚えてる。

今でもそらで、歌える。


悲しい歌のはずなのに、

みんなで、声を合わせて歌ったイメージが強いので、

なぜか、

「仲間と、心をひとつにした歌」という、

思い出の中にある歌。


大江健三郎の小説に「遅れてきた青年」

という作品がある。

すご~く好きなタイトル。


70年安保のとき、私はまだ中学~高校生で、

「大学に行ったら、学生運動をするんだ!」

と思いながら、

テレビで、浅間山荘事件とか見てたけど、

大学に入ったら、

無風状態でした。


バブルのときは、

売れない役者で、

みんなが、浮かれてるのを横目にバイトしてました。


時代のエネルギーを、いつも、当事者ではなく、

傍観者で、過ごしてきたような、

そんな気がする、私の青春。

いつも「遅れてきた青年」だった。


そんな青春時代、

年上のお兄さん、お姉さんばっかりの、

小劇団に参加して、

稽古の後の飲み会で、

みんなで歌った歌。


「あの美しい愛をもう一度」


あの、加藤和彦さんが、死んじゃった・・・。


加藤和彦さんのフォーククルセイダーズ時代の

ヒット曲。


「帰ってきたよっぱらい」


の歌詞は、


「オラは死んじまっただ~。

天国に行っただ~。

天国よいとこ、一度はおいで。

酒はうまいし、ねえちゃんは、きれいだ!」


この歌もやっぱり、今でもそらで歌えるよ~。


今頃、先に逝った、元妻の安井かずみさんと天国で、

お酒飲んでるかな。


加藤和彦さんの魂よ、やすらかに。



合掌。