オンライン研修会「富士山のめぐみー湧水―」をおこないました
むらづくりワンストップ窓口(東部)テーマでつながる美しく品格のある邑―湧水編―
場所はコミュニティながいずみ
主催は静岡県経済産業部農地保全局農地保全課
企画・運営はNPO法人ホールアース研究所 担当:今永さん
楽しく富士山の湧水について語りました。一部紹介します。

久しぶりの講演会でした。この富士山は常葉大学の旧富士キャンパスから撮ったものです。

内容は富士山の湧水・地下水の道しるべです。熱海のまち歩きガイドの手法を加味しました。

湧水の水温は流出する標高の平均気温とほぼ同じです。富士山の南側の標高の低いところは15℃ぐらいです。北側の山梨県は標高が高くなりますから12℃ぐらいになります。鳥の眼(飛行機からの眼)でみるとわかりやすいです。ところどころで周りと違う温度を示すところがあります。謎解きもしましょう。

富士山の地下水のモデルはいろいろありました。富士山全体で地下水を考える時は上の山本モデルが便利です。湧いている湧水を説明するには土モデルもわかりやすいです。それぞれ良いところがあります。

安原モデルがわかりやすいです。①から④の地下水モデルがあります。

モデル①は局地的な難透水層による湧水です。流出量は少ないのです。
これは御殿場にある湧水です。富士山が山体崩壊して御殿場泥流となった場所です。地質が複雑で水を通しにくい層があちらこちらにあり、そこで湧水が湧いています。湧水の数は多いです。

モデル②は溶岩流の末端に湧く湧水です。富士山周辺では一番多いタイプです。柿田川湧水もこのタイプです。

モデル③は、古富士火山と新富士火山の間を流れる湧水です。
白糸溶岩の下から流出しているのがわかります。

富士市の水道水源の一つです。

地質ボーリング資料を見ると、ボーリング深度は180mで深いところから採水しています。ここでは80mまでが新富士火山の溶岩ですが、それ以深は古富士火山の噴出物などです。つまり、古富士火山の中の地下水を汲み上げています。この水源を利用している富士市民は古富士火山の地下水を飲んでいることになります。少しうらやましい・・・。旧富士キャンパスにいたときは飲んでいたのですが、覚えていません。
富士山の地下水モデルはこのように考えています。水温分布図で異常な値を示していたところは、周りが②のタイプなのに、そこだけ③のタイプだったのでしょう。

富士山の湧水のどこから来るのか?これは流域で考えよう。
柿田川の膨大な流出量は、その流域に降った雨だと仮定して、水収支を計算して証明します。その流域は富士山の頂上、そして愛鷹山、箱根の山も含みます。

伊豆島田の流域で1年間の水収支を考えます。降水量(P)は3346mmです。そこから蒸発散量(E)600mm、表面での流出量(D)610mmを引くと2136mmとなります。それが地下水流出量です。これではわからないので、1日に当たりにすると、5.9mmとなり、流域面積(270.5平方キロ)をかけると、1595950m3となり約160万トン/日です。
これは湧水の流出量130~170万トン/日と近似しています。
つまり、膨大な流出量は流域に降った雨です。

酸素の同位体(δ18O)は、重いので、富士山の山頂まで届きにくいです。左の図のように考えられます。
柿田川の流域の酸素の同位体比を見てみると、富士山の高いところでは、小さく約-12.0‰です。箱根や愛鷹山は高度が低いので、-7.0‰ぐらいです。それらが混合することで、富士山に近い二子水神では-10.0‰ぐらい、小浜池で-7.8‰です。さすがに富士山の湧水が多く入っていると考えられる柿田川湧水で-8.5‰になります。
これは流域に降った雨が集まっている証拠です。

概略を示すと、富士山に降った雨や愛鷹山、箱根の山に降った雨、裾野の谷に降った雨が集まって、柿田川の湧水になるということです。流域で考えよう。

富士山の地下水は硫酸イオン濃度比が高いです。それを使って柿田川など三島の湧水の水質を考えました。図に示すように、柿田川などの湧水の水質は、富士山側の二子水神と愛鷹山・箱根側の中間に位置します。つまり、それらが混合して形成されたものです。流域全体から集まってきたものです。

まとめ
「富士山の地下水モデル」と「流域で考える」の話をしました。

むらづくりワンストップ窓口(東部)テーマでつながる美しく品格のある邑―湧水編―
場所はコミュニティながいずみ
主催は静岡県経済産業部農地保全局農地保全課
企画・運営はNPO法人ホールアース研究所 担当:今永さん
楽しく富士山の湧水について語りました。一部紹介します。

久しぶりの講演会でした。この富士山は常葉大学の旧富士キャンパスから撮ったものです。

内容は富士山の湧水・地下水の道しるべです。熱海のまち歩きガイドの手法を加味しました。

湧水の水温は流出する標高の平均気温とほぼ同じです。富士山の南側の標高の低いところは15℃ぐらいです。北側の山梨県は標高が高くなりますから12℃ぐらいになります。鳥の眼(飛行機からの眼)でみるとわかりやすいです。ところどころで周りと違う温度を示すところがあります。謎解きもしましょう。

富士山の地下水のモデルはいろいろありました。富士山全体で地下水を考える時は上の山本モデルが便利です。湧いている湧水を説明するには土モデルもわかりやすいです。それぞれ良いところがあります。

安原モデルがわかりやすいです。①から④の地下水モデルがあります。

モデル①は局地的な難透水層による湧水です。流出量は少ないのです。
これは御殿場にある湧水です。富士山が山体崩壊して御殿場泥流となった場所です。地質が複雑で水を通しにくい層があちらこちらにあり、そこで湧水が湧いています。湧水の数は多いです。

モデル②は溶岩流の末端に湧く湧水です。富士山周辺では一番多いタイプです。柿田川湧水もこのタイプです。

モデル③は、古富士火山と新富士火山の間を流れる湧水です。
白糸溶岩の下から流出しているのがわかります。

富士市の水道水源の一つです。

地質ボーリング資料を見ると、ボーリング深度は180mで深いところから採水しています。ここでは80mまでが新富士火山の溶岩ですが、それ以深は古富士火山の噴出物などです。つまり、古富士火山の中の地下水を汲み上げています。この水源を利用している富士市民は古富士火山の地下水を飲んでいることになります。少しうらやましい・・・。旧富士キャンパスにいたときは飲んでいたのですが、覚えていません。
富士山の地下水モデルはこのように考えています。水温分布図で異常な値を示していたところは、周りが②のタイプなのに、そこだけ③のタイプだったのでしょう。

富士山の湧水のどこから来るのか?これは流域で考えよう。
柿田川の膨大な流出量は、その流域に降った雨だと仮定して、水収支を計算して証明します。その流域は富士山の頂上、そして愛鷹山、箱根の山も含みます。

伊豆島田の流域で1年間の水収支を考えます。降水量(P)は3346mmです。そこから蒸発散量(E)600mm、表面での流出量(D)610mmを引くと2136mmとなります。それが地下水流出量です。これではわからないので、1日に当たりにすると、5.9mmとなり、流域面積(270.5平方キロ)をかけると、1595950m3となり約160万トン/日です。
これは湧水の流出量130~170万トン/日と近似しています。
つまり、膨大な流出量は流域に降った雨です。

酸素の同位体(δ18O)は、重いので、富士山の山頂まで届きにくいです。左の図のように考えられます。
柿田川の流域の酸素の同位体比を見てみると、富士山の高いところでは、小さく約-12.0‰です。箱根や愛鷹山は高度が低いので、-7.0‰ぐらいです。それらが混合することで、富士山に近い二子水神では-10.0‰ぐらい、小浜池で-7.8‰です。さすがに富士山の湧水が多く入っていると考えられる柿田川湧水で-8.5‰になります。
これは流域に降った雨が集まっている証拠です。

概略を示すと、富士山に降った雨や愛鷹山、箱根の山に降った雨、裾野の谷に降った雨が集まって、柿田川の湧水になるということです。流域で考えよう。

富士山の地下水は硫酸イオン濃度比が高いです。それを使って柿田川など三島の湧水の水質を考えました。図に示すように、柿田川などの湧水の水質は、富士山側の二子水神と愛鷹山・箱根側の中間に位置します。つまり、それらが混合して形成されたものです。流域全体から集まってきたものです。

まとめ
「富士山の地下水モデル」と「流域で考える」の話をしました。
