松島海岸の概要

松島は宮城県の北東部にある景勝地で、日本三景の一つに数えられています。

松島湾は大小約260個近い島が浮かぶ多島海で、その光景は古くから多くの人々を魅了してきました。

伊達政宗や松尾芭蕉、小林一茶などの風流人がこの地を訪れており、詩や俳句などを残しています。

なお「松島や ああ松島や 松島や」という俳句が知られていますが、これは松尾芭蕉が残した俳句ではないとされています。

 

松島海岸の散策(2023/08/03)

松島観光には仙石線の松島海岸駅を使うのが一般的です。

駅周辺にはお土産屋、飲食店が建ち並んでおり、瑞巌寺や遊覧船乗り場など主要な観光施設が当駅周辺に集約されています。

駅から徒歩圏内で観光ができるのも松島観光の大きな魅力です。

なお、東北本線の松島駅もありますがここからだとかなりの距離を歩く必要があります。

松島観光の定番は右側に映っている遊覧船での松島湾クルーズです。

乗車券は1500円で、船内で+600円払えば2階のグリーン席に乗ることができます。

個人的にはグリーン席をお勧めします。人もあまりおらず展望デッキもあります。

船内から陸地の方を眺めました。松島湾の海岸は海岸線ぎりぎりまで山が迫る険しい地形をしています。

今浮かんでいる島々も昔はあの陸地と陸続きだったかもしれません。

左奥に見えるのは国際港である塩釜港です。

松島湾には大小さまざまな島が浮かんでいます。

人が住んでいるような大きな島から、ほぼ岩みたいな小さい島があります。

松島の島にはそれぞれ名前が付いており、基本的には見た目から名づけられることが多いです。

大きさだけでなく、個性豊かな特徴を持つ島がたくさんあるのも松島の特徴です。

これは鐘島で4つの穴が開いており、そこに打ち付ける波の音が鐘の音に似ていることが名前の由来となっています。

数ある島の中で最も印象的な形をしているのが仁王島。

仁王像が葉巻を咥えて座っている姿に見えることが由来だそうです。

遊覧船の所要時間は約50分です。

松島の自然を堪能した後は松島周辺の文化財を見学します。

特に有名なのは離れ小島に建立された五大堂です。

瑞巌寺の境内の一部となっています。

五大堂の島と陸地の間に架かっているすかし橋。

橋桁の木材がほぼ一本おきに抜けがあるように配置されています。

今でこそ床代わりの板が敷かれていますが、昔はありませんでした。

少し危険な構造をしている橋ですが「神聖な場所に行くのであれば気を引き締めよ」というメッセージが込められています。

こちらが国の重要文化財である五大堂。

坂上田村麻呂が毘沙門堂を建立し、その後五大明王像を安置したことから五大堂と呼ばれるようになりました。

現在の建物は1604年に伊達政宗が瑞巌寺を再興した際に建立されたものです。

建物の四方には十二支の動物の精巧な彫刻が施されています。御開帳は33年おきに行われます。

五大堂から少し歩くと瑞巌寺があります。

正式名称は「松島青龍山瑞巌円福禅寺」で平安時代からの歴史があります。

戦国時代には廃寺同然にまで廃れていましたが、伊達政宗の命によって再興され現在の形になっています。

写真の本堂は国宝に指定されており、内部には日光東照宮のような精巧な彫刻や豪華絢爛な障壁画が描かれています。

東北の地にこのようなお堂を建てさせた伊達政宗の教養の高さには感服します。

これも国宝に指定されている庫裏。

寺の台所みたいな建物で凝った装飾がされていないのが一般的ですが、瑞巌寺はかなり凝った内装が施されています。

 

 

 

松島は日本有数の牡蠣の産地です。

遊覧船に乗っている時も牡蠣の養殖棚がたくさんありました。