特急「りょうもう」の概要
特急「りょうもう」は浅草から館林、太田、赤城、伊勢崎、葛生を結ぶ特急列車です。
200系と500系で運転されており、500系で運転される列車は「リバティりょうもう」と呼ばれています。
列車名は群馬県(上毛)と栃木県(下毛)の県境周辺を指す「両毛」が由来です。
特急「りょうもう」の停車駅
特急「りょうもう」の主な客層はビジネス客のため、朝夕の列車は停車駅が多めに設定されています。
両毛地域の各駅が発着駅となっていますが、ほとんどの列車は桐生線の終点である赤城を発着駅としています。
工業都市である太田を発着する列車も多いです。
1日1往復だけ伊勢崎線を乗り通す列車と、館林から佐野線に入り葛生から発着する列車もあります。
特急「りょうもう」の使用車両
特急「りょうもう」には200系が使用されています。
200系は1990年にデビューした車両ですが、足回りは1700系・1720系「デラックスロマンスカー」の物を流用しています。
そこから数えるとデビューしてから70年近く経っています。
なお、1編成だけ完全新製された車両がおり、こちらは250形に分類されています。
葛生から発着する列車は500系リバティに置き換えられており、佐野線への乗り入れは行っていません。
乗車レポート(2024/08/06)
この日は相老から久喜まで乗車しました。
200系の車内は何か既視感があるなと思ったら、373系に似ているように感じました。
特に荷棚の形がよく似ていました。
流石に30年以上前の車両なので古臭さがあり、スペーシアに比べて華はありませんが、割と快適なシートでした。
シートピッチはJR特急の普通車より広い感じがしました。
・相老~太田
太田までは桐生線を走ります。
全線単線かつ最高速度は90km/hのローカル線で、「りょうもう」もそこまでスピードは出しません。
沿線は市街地となっており特段景色に特徴はありません。
・太田~館林
太田は伊勢崎線、桐生線、小泉線が乗り入れる主要駅です。
ここから館林に向かう場合小泉線の方が距離が短いですが、「りょうもう」はここから伊勢崎線に転線し、足利市を経由して館林に向かいます。群馬県から一旦栃木県に入って群馬県に入るというかわったルートですが、こっちの方が沿線人口が多いためこのルート選択は必然でしょう。
太田周辺は富士重工の企業城下町であるため、SUBARU関連の建物が目立ちます。
東武伊勢崎線は東武鉄道屈指の主要路線ですが、館林までは単線のローカル線です。
沿線も基本的には田畑がメインです。
太田から一旦北上し、富士山城跡の脇をかすめて高架を上ると足利市に到着します。
足利市を過ぎると再び南下して群馬県に向かいます。
沿線には一面の田畑が広がっており、関東平野の広さを感じます。
群馬県に入ると館林に到着します。
・館林~久喜
館林は先ほど分岐した小泉線が合流する他、佐野や葛生へ向かう佐野線が分岐する主要駅です。
伊勢崎線も当駅から南は複線区間となり、普通列車は当駅で運行系統が分離されています。
複線区間になると流石にスピードも上がり特急らしい走り方をします。
利根川を渡ると埼玉県に入り、羽生、加須に停車した後、宇都宮線との乗換駅である久喜に到着します。
総評
乗車時間: ★★★
スピード感:★★★
車窓: ★★
スペーシアに比べるとだいぶ地味な特急ですが、東武鉄道のローカル線な雰囲気を味わうにはちょうどいい特急列車だと思います。
200系が原因なのか、保線の状況が原因かはわかりませんが、途中かなり揺れることがありました。
それに対してどう思うかは人それぞれですが、個人的には楽しかったです。