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各線区での313系の活躍

現在JR東海のほぼ全ての電化区間で使用されている313系ですが、各線区でどのような活躍をしているか紹介します。

 

・東海道本線静岡地区(熱海~豊橋)

一人当たりの乗車時間が短く、客の出入りが激しい静岡地区には2007年のダイヤ改正よりロングシートの2000番台が本格投入され、大垣車両区から転属した211系5000番台と共に113系、115系といった国鉄型車両を置き換えました。

基本的に3両編成から6両編成で運行されており、6両編成の場合は211系5000番台と併結することが多いです。

これはトイレが無い211系5000番台と併結しトイレを確保するためです。

熱海から浜松までは基本的に静岡車両区の313系しか走りませんが、浜松から豊橋の間には大垣車両区の313系も乗り入れます。

2022年に神領車両区から313系8000番台が転属し、211系5000番台の一部の運用を置き換えました。

 

2024年のダイヤ改正は313系が導入された2007年以来の白紙ダイヤ改正が行われ、運行に大きな変化が生じました。

313系8000番台はこれまで独自の運用パターンが組まれていましたが、今回のダイヤ改正で211系5000番台のLL編成とSS編成との共通運用になりました。

これにより狙って313系8000番台に乗ることは困難になりました。

また、315系の投入も予定されており、東海道本線静岡地区の運用の変化に目が離せません。

▲2024年のダイヤ改正で5両編成の運用は激減しました。

▲211系5000番台と併結する313系。この光景が見れるのも残りわずかです。

▲18キッパーの救世主となった313系8000番台。2024年のダイヤ改正で遭遇確率は大きく低下しました。

 

・東海道本線名古屋地区(豊橋~米原)

長距離利用客が多く、名鉄などの競合区間がが存在する名古屋地区の東海道本線では転換式クロスシートの313系が中心に使用されています。

1999年に快速運用に使用されていた311系の代わりに313系が投入され、快速運用は主に313系が担当することになりました。

その後、2006年度に313系が追加投入され、普通列車に使用されていた117系を置き換えました。

4両編成から8両編成で運行されており、8両編成の場合は他の編成と併結します。

311系は315系の投入によって置き換えられることが決まっています。

▲朝夕は8両編成での運用が多いです。東海道本線名古屋地区では快速、新快速、特別快速、区間快速が運行されています。

▲大垣から米原では普通列車での運用が中心です。

 

・中央本線(塩尻~中津川)

中央本線の塩尻から中津川までは大部分が木曽谷と呼ばれる急峻な山の中を走っており、沿線人口が少ないです。

普通列車の利用客も少ないため、1999年にワンマン運転に対応した3000番台が投入されました。

その後、2010年に同じくワンマン運転に対応した1300番台に置き換えられました。

▲中央本線の塩尻から中津川で運行されている313系1300番台は2両または、4両編成で運行されています。

 

・中央本線(中津川~名古屋)

JR東海の在来線区間で最も利用客が多い中津川から名古屋間は、1999年に313系が投入されるも数編成に数は留まり、ロングシートの211系5000番台が圧倒的多数でした。

その後も313系は投入されていきますが、相変わらず中央本線の名古屋地区では少数派でした。

4両編成から10両編成で運行されており、併結する際は基本的に211系5000番台と併結していましたが、中には313系オンリーの編成も存在しました。

中でも313系4編成で組まれた高蔵寺発名古屋行きの170Mはその圧倒的な先頭車の数で313系ファンの度肝を抜きました。

多種多様な併結が見えた中央本線名古屋地区ですが、現在は315系8両編成に統一されています。

▲170M名古屋行き普通列車は10両中8両が先頭車、パンタグラフが8基というトンデモ編成でした。


▲211系5000番台との併結もよく行われていました。

▲中央本線で「セントラルライナー」として活躍していた8000番台。最高速度は130km/hでした。

 

・関西本線(名古屋~亀山)

関西本線は競合する近鉄に対抗し、転換式クロスシートを備えた213系5000番台が使用されていました。

その後、ワンマン運転に対応した313系3000番台が1999年に投入されました。

しかし、3000番台のセミクロスシートではサービス面で難があったため、2010年度より転換式クロスシートを備えた1300番台が投入されました。

2両編成もしくは4両編成で運行されています。

かつては1000番台/1100番台や1500番台/1600番台が使用されていましたが、現在は1300番台しか使用されていません。

▲昼間は2両編成のワンマン運転がメインです。

▲かつては3両編成の運用も存在しました。

 

・武豊線

2015年に電化された武豊線では主に1300番台が使用されています。

昔は名古屋から武豊で運転されている区間快速に0番台/1100番台や311系が使用されていましたが、これらは全て315系に置き換えられました。

▲武豊線では「ワンマン/区間快速」の表示を見ることができます。

▲名古屋から武豊を結ぶ区間快速に使用されていた0番台。

 

・御殿場線

御殿場線ではワンマン運転に対応した3000番台が投入されました。

2006年に3100番台、2000番台グループが投入され、国鉄型車両を置き換えました。

ワンマン運転には3000番台、普通運用には2000番台が使用されています。

2024年のダイヤ改正でワンマン運転の大半は1300番台に置き換えられ、普通運用は3両編成の2600番台が主になっています。

▲御殿場線での3000番台の運用は1300番台の転属により半減しました。

▲利用客の多い御殿場線では2+2の4両編成での運用も行われています。

 

・身延線

御殿場線同様1999年に3000番台が導入され、2006年に2000番台グループが導入されました。

他編成との併結は基本的に行われていませんが、神明の花火大会開催時に臨時増結されることがあります。

2024年のダイヤ改正で2両編成の列車は全てワンマン運転での運行となりました。

そのため、2両編成の列車は全て3000番台/3100番台が使用されています。

▲身延線で使用されている3000番台。2両編成の列車は全てこれです。

▲年に1回だけ見ることができる身延線での併結運転。

 

・飯田線

飯田線で最初に営業運転を開始したのは2007年に投入された1700番台です。その後2011年に1300番台の玉突きで大垣車両区に転属した3000番台が投入され、同じく大垣車両区から転属した213系5000番台と共に119系を置き換えました。

315系の投入により213系5000番台は置き換えられることは決まっており、近い将来313系に統一される予定です。

▲1700番台は飯田線のために投入された唯一の新車です。

▲神領車両区から転属してきた3000番台は2011年から運転を開始しました。