特急「成田エクスプレス」の概要
特急「成田エクスプレス」の停車駅
※2024年3月現在
「成田エクスプレス」は大きく分けて大船から発着する列車と、新宿から発着する列車が設定されています。
大船発着の列車は基本的に東京駅で新宿発着の列車と増結・解結が行われます。
昔は大宮・池袋や高尾・八王子から発着する列車がありましたが、これらは全て廃止されており運行範囲は年々縮小傾向にあります。
「成田エクスプレス」は東京から成田空港を結ぶことが目的のため、東京から空港第2ビルまでは基本ノンストップで運行されていましたが、最近は千葉に1時間おきに停車するようになっています。
「成田エクスプレス」は新型コロナウイルスの感染拡大以降空港アクセス以外にも、東京と千葉を結ぶビジネス特急としての活路も見出しています。
特急「成田エクスプレス」の使用車両
「成田エクスプレス」では2009年からE259系が使用されています。
E259系は6両編成のため、東京から成田空港では12両編成で走ります。
写真は旧塗装でこの時は「E259系=成田エクスプレス」というような塗装でした。
現在は特急「しおさい」にも使用されるようになったため、E259系を強調したような塗装となっています。
この車両は2代目で、初代「成田エクスプレス」には253系が使用されていました。
253系は3両編成でE259系よりもフレキシブルな運用が可能だったようです。
「成田エクスプレス」イメージカラーである赤や「N’EX」のロゴはこの車両から誕生しました。
乗車レポート(2022/06/19)
この日は成田空港に用があったので、新宿から空港第2ビルまで乗車しました。
今回は普通車に乗車しました。
車内は巨大なディスプレイが何個も設置されているのが特徴で、他言語の案内も充実しています。
座席はリクライニングシートとなっており、フリーWi-Fiや全席コンセントも完備されています。
先代の253系の普通車は集団お見合い式の固定クロスシートだったので、普通車シートのレベルは格段に上がっています。
一方、253系のグリーン車には個室グリーン車が完備されていましたが、E259系のグリーン車は2+2列の一般的なグリーン車となっています。しかも、普通車のレベルが高いのでグリーン車はぼったくりと評価されることもあります。
・新宿~東京
新宿から大崎あたりまでは山手貨物線を走ります。埼京線や湘南新宿ラインの列車も使用する路線です。
大崎では埼京線ホームと山手線ホームの間を走り、旧目黒川信号場で品鶴線(主に横須賀線が使用)の線路に合流します。
その後品川を通過した後、列車は地下に潜り東京駅に到着します。
▲大崎駅を通過する様子。
▲旧目黒川信号場(現在は大崎駅の構内扱い)で品鶴線と合流。
・東京~千葉
東京で数分停車し、大船からの列車との連結が行われました。
東京から先は総武本線を走ります。
景色は撮影していませんが、約120km/hほどのスピードで走っていました。
・千葉~空港第2ビル
千葉を過ぎると周辺の景色はだいぶ長閑な雰囲気になります。
特に四街道を過ぎたあたりからは一面田んぼが広がる田舎になります。
これだけ広い分この辺りは有名な撮影地として知られているのでしょう。
▲四街道から佐倉までこんな雰囲気が続く。
佐倉からは成田線に入ります。
佐倉から成田までは酒々井駅周辺以外はほとんど人が住んでないような山の中を走ります。
この辺りはカーブも多いため、成田エクスプレスも少し速度を落として走行します。
東京の最寄りの国際空港に行くのにこんな田舎を走るというのも、面白いものです。
山を抜けると成田を通過します。
▲成田市の住宅街を通過中。奥に成田山新勝寺の三重塔も見えます。
成田を通過してイオンモールが見えると列車は本線と分岐し、空港支線に入線します。
この空港支線は元々成田新幹線として建設された遺構を使用しているため、かなり高規格な路線となっています。
しかし、この線路は京成電鉄と共用しており、単線路線が二つ並ぶ並列単線区間となっています。
そのため、途中にはすれ違いを行うための堀之内信号場が設置されています。
成田空港支線もほとんど人が住んでいないような田んぼの中を走っています。
これだけ人気のない場所なら用地買収も容易なため、この区間だけ先行して建設されたのでしょうか。
▲人気のない台地の中を突き進む。
いくつかのトンネルを越え、地下に入ると成田空港の直下に乗り入れ、空港第2ビルに到着します。
総評
乗車時間 :★★★
スピード感:★★★★
車窓: ★★
東京から成田空港を結ぶ列車のため、全体的にスピードは速かったです。
景色に関しては特に見どころはありません。
景色が売りの列車ではないので問題ないと思いますが。