和歌山駅
和歌山県和歌山市の代表駅です。
和歌山市は徳川御三家の一つ紀州藩の城下町として発展した都市です。
和歌山県民の約40%が住んでおり、人口は約35万人です。
和歌山市内にはJR和歌山駅と南海の和歌山市駅の2つがあります。
和歌山市駅の方が旧来の市街地に近く、昔は和歌山市駅の方が利用客が多かったようですが、市街地が和歌山駅の方に移動し、現在は立場が逆転しています。
和歌山駅は県内を走るJR路線すべてが乗り入れるターミナル駅となっています。
乗り入れ路線
・紀勢本線(きのくに線)
・阪和線
・和歌山線
・和歌山電鐵貴志川線
西口。駅ビルを併設した駅舎です。1968年に造られた昔ながらの駅ビルで当時は民衆駅として開業しました。
向かって左側には近鉄百貨店があります。
西口駅前。この時は和歌山市駅から歩いて和歌山駅まで向かいましたが、道が広いわりには交通量が少なく、駅前にも高い建物が少ないという印象を受けました。
和歌山市は人口の割に市街地がやたら広いため、際立って人が集積するエリアというものが無いようです。
西口駅舎内。
切符売り場。オープンカウンター式の窓口があります。
改札口。ホームに直結する昔ながらの改札口です。
東口。いかにも裏口というこじんまりとした駅舎です。
こじんまりとした裏口駅舎を持つ駅も現在では貴重です。
切符売り場。みどりの窓口は閉鎖されていました。
改札口。ホームへは地下道で結ばれています。
ホームは5面8線。昔ながらのターミナル駅の雰囲気が残っています。
和歌山駅の歴史はかなり複雑で、開業当時の和歌山駅は別のところにありました。
1898年、紀和鉄道(現:和歌山線)の終点として和歌山駅が開業します。
1903年、紀和鉄道が和歌山市駅まで延伸します。
さらにこの年、難波から南海電鉄が和歌山市駅まで延伸します。
ちなみに、加太から加太軽便鉄道が和歌山市駅の近くに和歌山口駅を開業させます。
のちに加太軽便鉄道は南海電鉄に統合され、和歌山口駅も和歌山市駅に統合されます。
1924年、紀勢西線(現:紀勢本線)が和歌山駅から分岐し、途中駅として東和歌山駅を開業させます。
1930年には阪和電気鉄道(現:阪和線)が東和歌山駅まで乗り入れます。
紀伊中ノ島は阪和電気鉄道と和歌山の乗換駅として開業しました。
1961年に和歌山線の田井ノ瀬から東和歌山の間に貨物支線が開業します。
そして1968年、和歌山駅が紀和駅に改称され、東和歌山駅は和歌山駅に改称されます。
1972年には田井ノ瀬駅から和歌山駅の貨物支線が本線に昇格し、和歌山線の全列車が和歌山駅に乗り入れます。
後に田井ノ瀬駅から紀和駅の区間も廃止され、現在の形になります。