千葉駅

千葉県千葉市の代表駅です。

千葉市は人口約100万人を誇る首都圏有数の大都市ですが、その代表駅である千葉駅の利用客数は西船橋、船橋、柏に次いで県内4位といまいちぱっとしません。

しかし、総武本線、内房線、外房線といった千葉県の主要幹線が合流する一大ジャンクションとなっており多くの利用客で賑わっています。

 

乗り入れ路線

・総武本線(快速線、緩行線も含む)

・外房線

・内房線

・千葉都市モノレール

 

東口。こちらが千葉駅の正面玄関です。

正面にあるのは千葉都市モノレールの千葉駅で、JR千葉駅はこの奥にあります。

千葉駅は南に向かって房総地方への線路と、成田・銚子方面の線路が分岐していますが、その線路に挟まれるように駅があります。

東口駅前。大都市千葉でも市街地空洞化が進んでいるようで、大型商業施設がいくつか撤退しています。

北口。こちらはかなり簡素な造りです。

西口。こちらは再開発が進んでいるエリアです。訪問した2018年した何もないという印象でしたが、現在は新しいビル等が次々と建設されているようです。

駅舎内。2016年に大規模なリニューアル工事が行われ改札口は3階に集約されました。「ペリア千葉」という大規模な商業ビルも併設しています。

中央改札口。ずらっと自動改札機が並んでいます。

西改札口。ここは昔ながらの千葉駅の雰囲気が残っています。

千葉駅の特徴といえばランダム発車です。

千葉駅に乗り入れている路線は正式には2路線のみ(総武本線、外房線)ですが、列車の系統的には以下の通りとなります。

3~6,7~10番線

・総武快速線(東京方面)

1,2番線

・総武緩行線(東京方面)

7,8番線

・総武本線(成東・銚子方面)

5,6番線

・外房線(茂原・安房鴨川方面)

3,4番線

・内房線(木更津・安房鴨川方面)

9,10番線

・成田線(成田・成田空港・銚子方面)

・鹿島線(鹿島神宮方面)

 

この通り千葉県内を走るほぼ全ての路線の列車が千葉駅に乗り入れているといっても過言ではありません。

このうちランダムに発着しているのは総武快速線の列車です。

総武快速線は千葉折り返しの列車と、内房線、外房線、成田線に乗り入れる運用があるため、直通する列車は各方面のホームに、千葉折り返しの列車は列車が停まっていないどこかのホームに停まります。

そのためホームの連絡通路には乗り場を強調する巨大な案内板が設置されています。

ホームは5面10線。ここまで規模の大きい駅は千葉県内でもここだけではないでしょうか。

 

当駅からは多くの特急列車が発着しています。

東京から銚子を結ぶ特急しおさいは全列車、大船・新宿から成田空港を結ぶ一部の特急成田エクスプレスが停車します。

また、1日1往復だけ松本・河口湖を発着する特急あずさ・富士回遊が発着します。昔は長野県の北端南小谷まで足を延ばす超ロングラン運転も行われていました。

なお、房総特急しおさいとわかしおは京葉線経由のため、千葉駅には停車しません。一方、土休日に運行される新宿さざなみ、新宿わかしおは総武快速線を経由するため、千葉駅に停車します。

 

千葉駅といえば開業時と現在で位置が大きく異なっていることも有名です。

現在の千葉駅は南側に向かって、成田・銚子方面の線路と房総方面の線路が分岐していますが、開業時は西側に向かって線路が分岐していました。

左が戦前の千葉駅付近の航空写真、右が現在の千葉駅付近の航空写真です。(国土地理院の地図を引用)

戦前千葉駅は現在よりも東側にあり、千葉市の繁華街である栄町にも近い位置にありました。また、分岐点の先には千葉機関区がありました。

この配線だと房総方面と東京を結ぶ列車がスイッチバックをする必要がありこれがネックとなっていた。

戦後、空襲の被害から千葉を復興させる際、一から街を作り直すなら駅の位置を移転しまおうと現在の位置に改めて千葉駅が作られました。そして、旧千葉駅の付近には東千葉駅が開業しました。千葉駅と東千葉駅の距離が異様に近いのはそのためです。

この千葉駅移転で割を食らったのが京成電鉄です。京成電鉄は元々外房線の線路をオーバークロスし、千葉市の中心街に京成千葉駅を設けていました。

しかし、千葉駅を移転させる際、今のままでは京成線の線路が邪魔になってしまうので千葉駅の西側に移転させられたのです。国鉄は市の中心地に近い本千葉駅を形成に譲ることで合意し、国鉄の本千葉駅は南に移転し、京成はそこに京成千葉駅(現・千葉中央駅)を開業させます。そして、新しい千葉駅の近くに国鉄千葉前駅(現・京成千葉駅)を開業させました。