在宅医療のあり方 | 熊本県甲佐町 谷田病院 事務部長ブログ 藤井将志『いい病院をひとつでも多く』

熊本県甲佐町 谷田病院 事務部長ブログ 藤井将志『いい病院をひとつでも多く』

熊本の甲佐町という片田舎にある小さな谷田病院ですが、キラッと輝く病院を目ざします!
国内外の医療業界でinnovativeなことを楽しくやりたい人声かけてください☆
楽しいことめちゃできます!

谷田病院があるのは、上益城郡という地域なのですが
となりに下益城郡という地域もあります
谷田病院がある甲佐町は上益城郡の端っこなので、患者さんとしては下益城郡にある美里町からもたくさん来ています
医療圏としては上益城郡&下益城郡に重なってます

さて、今回はこの下益城郡の医師会からのお声がけで在宅医療に関する取り組みに顔を出させていただきました
なんで、病院の事務方に在宅医療で声がかかるのかって?

昨年始めた取り組みで、それこそ上益城郡の医師会で在宅医療に関する診療報酬について
勉強会をやらせていただきました
その後も定期的に集まって、休日にフォローし合える体制作りや
在宅診療支援病院、診療所の強化型の届け出を共同でやったりと発展してきてます

そんなことを聞きつけてくださり、下益城郡からもお声がけいただきました
まずは初回でしたので、ざっくばらんなフリートークでした

振り返ると在宅診療については、10年前にこの業界に足を踏み入れてから
いろいろな形に携わらせてもらいました
東京で田園調布のクリニックでは、都心型の訪問診察に
沖縄では急性期病院に在宅診療をやる地域ケア科の立ち上げに関わらせてもらいました
そして今は熊本で地域医療を進める過程の1つで在宅診療を谷田病院でやっています

今回の会議でも出た疑問点で、在宅診療で24時間対応にすると
その医師は頻回に電話がかかってきて寝ていられないんじゃないか
みたいな話です
そこには実際に熊本市で在宅診療をやられている医師も複数参加されていたのですが
そんなことはない、とおっしゃっていました
私の実感でもそうです

実際には訪問看護と共に在宅診療をしないと回りません
というか、病棟での医療を考えれば当然で、
医師の回診はありますが、日常のケアは看護師さんと介護職員です
在宅になったら、いきなり全て医師、なんていうのは不可能です
なので、訪問看護は必須です

そうなるとまずは訪問看護に連絡が入ります
病棟のナースコールが当直医につながっているところなどありませんよね
そこで、看護師さんが対応すればほとんどのケースで問題なくなります
事前予測もできるので、何かあれば事前に訪問看護に指示をしておくこともできます
そうそう医師に電話がかかることはありません

電話をかかて、さらに緊急往診までするケースとなると数はかなり少なくなります
ほぼ拘束されている、というイメージとは真逆でしょう

当院のように病棟ももっている場合、病院に当直医も看護師もいます
こうした体制も活用すれば、さらに負担感は減るでしょう

私も在宅診療やっている医師と夜飲んでることも多々あります
それでもやっていける、というのが現実ではないでしょうか

なんでもかんでも医師がやらないといけない、ではなく、
質の高い訪問看護と組んでやっていけば、持続可能な体制が作れるでしょう

厚労省のもくろみで、これから増える慢性期医療の半分くらいを在宅診療に
という流れは確実です
まだまだ在宅診療を担う人材は少ないようです
広がらないと医療そのものが続かなくなりかねません

ちなみに谷田病院では昨年、訪問診察の体制を強化しています
それ専門でやっていただける医師を招聘して、広げることができる体制をつくりました
患者数も少しずつ増えていますし、また新たな話が舞い込んできています
準備していたところに、ぐっと患者さんが増える
というのはまさに好循環です
ギリギリだと疲弊していきますからね…



現在、谷田病院で募集中の職種

在宅医療に興味のある医療者も募集しています

 

・医師(内科常勤医、新患外来非常勤医)

・看護師(1名)

・介護職(2名)
・調理スタッフ、栄養士(1名)
・薬剤師(1名)

・マネジメント職(事務職員・4月〜1名)

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