祭祀財産として、条文では、系譜・祭具及び墳墓が例示されていますが、不動産登記実務上は［墓地］の所有権移転が生じることがあります。
この場合、祭祀を承継すべき者を登記権利者、相続人全員（遺言執行者があるときは遺言執行者）を登記義務者として、共同申請をします。（登記研究723号175頁）
登記原因は［年月日民法897条による承継］となります。（昭和36年３月24日民282）登録免許税は［その他の原因］として、20/1,000となります。
但し、登記地目が墓地となっている場合、登録免許税法第5条第10号の［墳墓地に
関する登記］に該当し、登録免許税が非課税になります。
また、登記地目が墓地であっても、第三者に賃貸しているなど祭祀財産でない場合もありますので［年月日相続］でも［年月日民法897条による承継］のいずれでも、登記をすることが可能（登記研究164号44頁）ですが、登記原因証明情報で登記原因を称する具体的な事実を記載させることにより登記官が判断することになります。
