
「 AHC&スカイフックTEMS 」 です
「 直進性が良くない 」 で入庫の 「 ランクル100系 」 です
受け入れの試運転では
「 お ? 相当綺麗に走ります 」
症状としては 「 かなり軽め 」 ですね ( 笑 )
「 素性は良い子 」 です
では ・・・
上げようとすると ・・・・
ん ? ??
「 ハイトコントローラー 」 付いとる ?
エアサスか ??
確認すると ・・・ 「 きっぱりバネ 」 ですけど ・・・
アクチュエーター付いてて
車高のコントロールしてます
お聞きすると
「 アクティブハイトコントロール と スカイフックTEMS 」
なるものを装備している そうです
あれ ・・ ? ・・・ ということは ・・・
この子は 「 セミアクティブサスペンション 」 ???
ん ~ ちょっと 確認しょ
マニュアルで 確認しいてみると
やっぱり 「 特別にそこだけ 別の項目で いろいろ載ってます 」 が ・・・
「 作動原理 と 作動条件 そして 目的 」 が良く判らん ・・・ ( 困 )
オーナーさんに お聞きすると
「 走り出したら作動を止める 」 らしいのですが ・・・ ????
それなら 「 何の為に有るの ??? 」
普通 、 「 ハイトコントロール 」 は
1. 「 ガヤルド 、 ムルシェラーゴ 、
458 、 Ruf CTR3 、 等 」 に装備されている
「 一時的な障害物乗り越え用 」 のもの ( 作動は一番単純 )
2.「 ベントレー コンチ系 、 カイエンターボ 、 LS600h 等 」 の
車速 などの走行条件による
自動 ( 手動 ) モード切り替え型
3.「 レンジローバー 、 カイエンターボ など 」 の
「 オフロードにおける 踏破性向上型 」
などがありますが ・・・
「 スカイフック 」 と名が付けば
「 単なるハイトコントロール 」 では無く
「 アクティブサス 関係 」 のはずなんだけど ???
「 マニュアルと 現物見ながら 」
悩みもって ・・・ ( 苦笑 )
とにかく 「 普通にアライメント 」 やってゆきます
幸い 「 症状は軽い 」 ので ( 汗 )

外すもん外して ・・・

測定して ・・・

作業を進めてゆきます

がんばって ・・・・
( ハイトセンサーが 良く見えますね )

仕上げたら ・・・
試運転 ・・・ 修正入れたら ・・・ 終了です
ま 、 「 元が良かった 」 ので 激変とは行きませんが ・・・
オーナーさんに確認してもらうと ・・・
「 ちょと違う 」 ので
「 修正入れることとなりまして 」
( 一応 アライメントやるときに
「 修正の幅 」 は残しておいてありました ・・・・ )
御出庫となりましたが ・・・・
どうも 「 システムが 腑に落ちません 」
なんか 「 限りなくパッシブサスの香りがする 」 んですわ ・・・
( 逆に言うと 「 アクティブサスっぽくない 」 )
自分の考えてたのは
「 ソアラのような フルアクティブサス 」 では
「 作動のスピードが間に合わない 」 ので
現実的な解決策として
1. 普通より固めのバネ使って初期入力を
パッシブサスとして 対応させる
2. ストローク中に アクチュエーターが作動を始める
3. 作動過大に為らない様
少なめのストロークでアクチュエーターの作動を止める
4. バンプの残りは 通常のパッシブサスとして動かす
5. 作動が遅れない様 、 早めに 、
反対側にアクチュエーターを動かし始める
6. 作動過多に為らない様 、
早めに作動を止め 残りはパッシブサスとして動かす
のが 「 セミアクティブサス 」 だと思ってましたが ・・・
この子 、 なんか 「 システムがシンプルすぎる 」 のと
「 オプションの価格 」 が 「 わずか30万円 」 ということも
「 腑に落ちず ・・・ 」
( セミアクティブなら 少なくとも
「 2桁 」 は無い と思いますが ・・・ )
当日夜 、 もいちど調べ始めました
結果 ・・・
「 完全に理解しました 」 ( 苦笑 )
結果 「 解った 」 のは
「 このシステムはパッシブサスである 」
ということですね ( 苦笑 )
まず 「 AHC 」 ですが
モードは 「 LO 、 NORMAL 、 HI 」 の 3種類 ですが
「 LO モードは 乗降 及び 荷物の積載用 」 で
「 時速15km/h で 解除され 作動を止める 」
( これは オーナーさんが 言っておられました ・・・ 感謝 )
この考え方は 「 シトロエン の 最LO モード 」 と同じですね
次に 「 HI 」 ですが
悪路走行時に 地上高を確保するため上げますが
「 時速60km/h で作動を止める 」 ってことですね
これは 「 ムルシェラーゴ や 458の考え方に近い 」 です
つまり 「 ほとんど作動させずに システムへの負担を減らす 」 のと
「 システムが壊れても 通常走行には影響がない 」 という
極めて 「 トヨタ的 」 な 「 現実的な解決策 」 ですね ( 感心 )
次に 「 スカイフックTEMS 」 ですが ・・・・
これ 「 驚いた ・・・・ 」
前提として 「 コントロールするのは ダンパーのみ 」 で
考え方としては
1. 路面の突起でバンプすると
「 アクチュエーターにて ダンパーをソフト 」 にする
2. 一度急激に縮められたバネが
「 過度に縮んだ分が戻ろうと 」 する
( 言い換えると車体を余分に押し上げようとする )
3. 戻るバネを抑えるために
「 ダンパーをアクチュエーターにてハード 」 にする
4. 突起を乗り越え ストロークはリバウンド側へと
5. 作動をスムースにする為
「 アクチュエーターにて ダンパーをソフト 」 にする
6. 戻りきっても 運動エネルギーの残りで
サスは更に伸びようとする
7. 「 ダンパーをアクチュエーターにてハード 」 にして抑える
う ~ ん ・・・・ 書いてるだけで ・・・ 「 無理がある 」 なあ ・・・
これ 少なく見積もっても
「 1/1000sec 単位 でのコントロールが必要 」 ですわ
とても 「 普通のアクチュエーターで
コントロールできるスピードじゃ無い 」 です
ということは ・・・・
まず
1. 初期のストロークを 普通のサスとして受ける
2. 作動を始めたサスは 遅れてソフト側になり始める
3. 以下すべて 初期は 普通のサスとして作動し
「 遅れて作動した可変ダンパーが
作動中期以降を引き受ける 」
ということですね ~
実は これ 「 ダンパーメーカーの永遠の課題 」 です
理想なのは
「 動き始めは ダンパー無し 」 として スムーズに動かす
入力が 入れば 徐々にダンピングを初めて
バンプスピードをコントロールする
バンプの頂点の少し手前では
最大のダンピングにて サスの行き過ぎを抑えたい
次に 「 逆に戻り始める 」 と
ダンピングを無くし スムーズに動かしたい
ストローク中は しっかりダンピングを効かせて
リバウンドスピードをコントロールする
元に戻れば 行き過ぎ無い様
少し手前から最大のダンピングにしたい
という複雑なコントロールを
パッシブサスは ・・・
「 オイルの質 、オリフィスの経 、 シム 等々 」 で
「 びっくりするようなレベルで達成している 」 んですわ ( 驚 )
ただ ・・・ 「 今なら 」 アクティブサス ・・・・
実現できそうな気がします
なぜなら 、 そう 「 コモンディーゼル 」 の技術
限りなく 「 アクティブサスに近い 」 んですわ ・・・
「 超高圧を 1/1000secで コントロールする技術 」
もう できてます ( 笑 )
インジェクターを使って 超高圧を細かくシリンダーの両側に
油圧コントロール出来れば ・・・・
アクティブサス やれるよね ~
また シリンダーを
「 カートリッジ式にして 簡単に交換できる 」 様にしとけば
他のシステムは ・・・
「 ほぼ コモンディーゼルそのまま 」 でいけそうな気がしますね ( 着 )
ま 、 将来的には 「 すべてアクティブサスになる 」
ことは 間違いないですわ ・・・
ただ 、 「 自分が生きてる間 」 になるかどうかは
「 ??? 」 ですけど ・・・ ( 苦笑 )
けど 今回 いろいろ迷いながら 手を打ちましたけど
「 結果すべて正解 」 でしたが ・・・
まだまだ自分も 「 勉強不足 」 感じました ・・・・ ( 泣 )
オーナーさんにも 「 ブサイクなとこ 」
お見せしてすみません ( 大汗 )
凄く綺麗にしておられる この子
大事にしてあげてくださいね ( 感謝 )