
「 904 」 です
「 日本でのポルシェ伝説 は
このモデルから始まった 」 です ( 喜 )
もちろん 自分は
「 リアルタイム 」 では 知りませんが
エピソード いろいろ 「 物凄い 」 です
時代は 「 1964年 ( 昭和39年 ) 」 の
「 第二回日本GP 」 で
その頃の 「 日本モータースポーツ界 」
「 今とは比べものにならない 」 くらいの
「 凄まじい盛り上がり 」 でした ( 驚 )
なぜなら
「 GP に勝った車が飛ぶように売れる 」
時代で
メーカー 「 威信を掛けて 」
レースしてました ・・・・
で 当時は もう 「 メーカー同士 」 が
文字通り 「 意地のぶつかり合い 」 で
大物レーサーは 大物芸能人と噂を流し
コースでは 「 セカンドドライバー 」 は
「 わざと周回おくれになり 」
「 トップのライバルメーカーの車にぶつけろ 」
なんて
「 キチガイじみた指示が出てた 」
なんて話が ・・・・・
で 良くも悪くも
「 異常な盛り上がり 」 の中
「 スカイライン 」 の優勝を阻む
「 黒船 」 が ・・・・
この 「 ポルシェ 904 」 でした
そりゃ 極端に言えば
「 トラックのフレームに
セダンボディを 乗せて
6気筒エンジン積んだ 」 様な
「 当時のスカイライン 」 と
「 ゼロから
レーシングカーとして
設計された 」
純 レースカーの 「 904 」 とでは
生い立ちが違います
今なら
「 R35GTR と
フォーミュラニッポン が
勝負するようなもん 」
ですかね ( 笑 )
ですが 「 シナリオ 」 は
「 意外な方向 」 へ ・・・・・
予選で 「 904 」が ・・・・
「 つまらない車体のトラブル 」 から
スピン ・・・・ 「 クラッシュ 」
「 フロント周りの中破 」 となります
「 スカイライン陣営は 大喜び 」
したそうです
ここから 当時のポルシェの
「 三和ディーラー 」 を巻き込んで
「 本戦 」 に向けて
「 徹夜の突貫作業 」 を慣行します
何とか 間に合わせ ・・・・・
「 自走で 」 ( こんなこと出来たの ?? )
「 鈴鹿 」 に向かった
「 904 」 サーキット周辺で
「 渋滞 」 に巻き込まれ
「 スタートに間に合わない 」
状態となった時
「 通りがかった白バイ 」 に
先導されて !!!
「 サーキットにちょっと遅れて入る 」
のですが ・・・・
「 主催者側 」 が ポルシェは
このGP の 「 目玉 」 で
お客さんも 「 期待してる 」 ので
「 スタートを 遅らせて欲しい 」 と ・・・・
当然 「 スカイライン陣営は 猛抗議 」
( あたりまえですね ) ですが ( 爆笑 )
これが
「 エンターテイメント に
かかわる興行主の正しい姿 」 です
自分たちが勝つ ( 楽しむ ) 為に
レースやってるのは
「 アマチュア 」 のすることで
「 プロ 」 は
「 見に来ている
お客さんを 喜ばせる為に戦う 」
訳ですからね
かといって 「 当事者 」 の立場だと
自分が監督 だったとしても
「 猛烈に抗議 」 するでしょうけど
( あたりまえか )
ま 、 「 こ ~ いう エピソード 」 も
「 お客さんを喜ばせる 」
事となるんですけど ( 喜 )
けど
「 ポルシェ 904 が走らない 」
となれば
詰め掛けた お客さん
「 どれだけ がっかり したでしょう 」
で 本戦は ・・・・
「 904 リード 」 で始まり
「 日本人の性 」 として
「 強いポルシェ 」 に 立ち向かう
「 スカイライン軍団が 壮絶な観客の応援 」
を受け
「 一矢報い 」 一度は
「 トップに立ちます 」
( サーキットの盛り上がりは頂点です )
で その後 「 904 」 が抜き返し
「 勝利 」 するのですが
この 「 激闘 」 により
「 ポルシェの凄さ 」 と
「 スカイライン伝説 」 が 始まります
ですから 昔から 、 日本では
「 ポルシェファン 」 と
「 スカイラインファン 」 が多いんですね
で この子ですけど ・・・・・
もちろん 「 式場選手の現車 」 ではなく ・・・・
( 本物は ・・・ 何億すんだろ ?? 怖 )
オリジナルの
「 904 カレラGTS 」 でもない ・・・ です
いわゆる 「 レプリカモデル 」
( アメリカ ベック社 ) ですね
替わりに ・・・・ エンジン、
オリジナルは 「 2L 、 4気筒 」 ですが
この子は
「 3.2L 、 6気筒 ( SC 改 ) 」 で
エンジンは オリジナルより
「 はるかに強力 」 となってます ( 喜 )
御依頼は 、 ショップさんの方で
「 一応 セッティングしてある 」 んですが
一度 うちで
「 きちんと全部やりなおし 、
改良のアドバイスが 欲しい 」
ですね
では 受け入れで試運転 ・・・・
「 ちょっと 乗りにくいかも知れませんけど 」 と
いわれてましたが
「 エンジンは 素直な
ポルシェ 3.2L 6発 ( SC 改 ) 」 で
クラッチは扱いやすく ・・・・
「 そんなに乗りにくい感じは無い 」 ですね
「 視界もいい 」 です
ただ ・・・・・・・
「 思ったより全然乗りやすい 」 ですけど ・・・・・
セッティングは 細かいとこが
気になるとこも ちらほら ・・・・ ( 笑 )
ま アライメント屋としては
「 やりがいがあります 」 ( 嬉 )
で 試運転が終ると ・・・・
「 うう 、 降りにくい 」 です ( 爆笑 )
「 ロータスエリーゼ 」 も そうなんですけど
「 乗り込むのは わりと簡単 」 ですけど
降りるのは ・・・・・・
「 不摂生の体には ・・・・ つらい 」 ですね ( 苦笑 )
「 うんこらしょ どっこいしょ 」 と
降りまして ・・・・

さ ~ がんばろ ( 喜 )

リフトに上げて ・・・ チェックすると ・・・・
あれ? このシャーシ構成は ・・・・
「 ダラーラの設計 」 そっくりです
つまり 「 カウンタック LP400 」 、
「 ミウラ P400 」 、
「 ランチア ストラトス 」 等々の
サスレイアウト ・・・
「 そっくり 」なんですが ・・・・
時代的には
「 904 のほうが早い ( 1964 ) 」 ので
「 ダラーラ が 904を真似した ? 」 のか
「 当時のレーシングマシンは みんなこれ 」
だったのか ?
「 謎 」 ですね
実は 自分
「 オリジナルの904 見たことある 」 んですが
「 置いてあるのを見ただけ 」 なので
「 細かいサスレイアウト 」 なんぞは
「 判る訳も無く ・・・・・ 」 ( 泣 )
機会があれば オリジナルを
リフトで上げ 下から 上から カウルを開けて ・・・・
「 舐め回すように 」
( やん、 ス・ケ・ベ ・・ 笑 )
心ゆくまで 見てみたい ですね ( 喜 )

で 「 1G 掛けて 数字出すと ・・・・ 」
「 ショップさんで 調整済 」 の
リアキャンバー 、 リアトー は
「 かなりの仕上がり 」 ですが
「 フロントキャンバー 」 、
「 キャスター 」 と ・・・
それから 「 リアの スクウォート特性 」
( こんなもの 「 普通の車 」 は
調整出来ませんが ・・・ )
が 気に入りません
さ 作業を 始めますかあ ・・・

幸い 「 リアがまあまあ 」 なので
フロントから 「 手を付けます 」
ここも 片方が 「 車内側 」 で
片方が 「 外側 」 となり
「 アライメント屋を苦しめます 」 ( 爆笑 )

「 う ~ んしょ 、 こ ~ らしょ 」 と
がんばってます ・・・・

「 こんなとこ 」 も ・・・・
「 も ~ 大変 」 ( 笑 ) で ・・・・
作業的には 「 カウンタック 」 に
似てますね ( 苦笑 )
ただ ・・・
「 カウンタックより ちょっとだけ大変 」
ですけど ・・・・・ ( 泣 )
唸りながら ・・・ 何とか仕上げると ・・・・
やっと 「 リア 」 です

これも ・・・・

「 うう ・・・・
何とか工具は入るが ・・・・
" 振り幅 " が無い 」 んで
手持ちの工具 いろいろ駆使して ・・・・
やっと何とか ・・・・

出来ました ・・・・
( 書くと簡単ですね ・・・・ )
この子の 「 肝 」 は 、
スクウォート特性を合わせ 、
次に そのまま
スクウォート特性を保ちつつ
トーを合わせ
キャンバーを 合わせて
最後に 「 各部を動かしたズレ 」 を
修正してゆくのが 「 難しい 」 ですね
感じとしては
「 波の振幅を 何度かに分けて
小さくしてゆく 」
感じですかね ( 喜 )

この辺では ・・・・
「 もう 日も とっぷり 暮れ ・・・・・ 」
後ろ姿に 「 哀愁 」
漂い始めてます ( 爆笑 )

あらためて見ると ・・・・・
「 凄い車 」 ですねえ ・・・・・
こんなもん 「 昭和39年 」
なんぞに持ち込まれた日にゃ ・・・・
まるで 「 黒船 」 ですわ ・・・・
最後に 試運転して
( 驚くことに この子
「 ナンバー付いて
公道走れる 」 んですね )
「 うん 良くなった ]で 終了です
この子 実は 「 実戦 」 で
使用されてて
岡山国際サーキット 、
「 とんでもないタイム 」
で走ってます ( 驚 )
これから 「 アップデート 」 進むと
どこまで行くんでしょうね ( 喜 )
こ ~ いうの
( 改良しながらの
サーキットでの
タイムアタック ) は
「 オリジナル 」 では 貴重すぎて ・・・・・
出来ないですもんね ( 笑 )
ま この子 「 オリジナルより速い 」
のは 「 間違いない 」 です ( 喜 )