惹かれた一節 [村上朝日堂 はいほー!]村上春樹著 | 起業長屋の女将 " ぶっちゃけで ごめんあそばせ "

起業長屋の女将 " ぶっちゃけで ごめんあそばせ "

みんな幸せになるために生まれてきました。事実は一つですが、捉え方で幸福度が変わりますよ
感じたこと、思ったことを言葉のサプリとして綴ります。



村上春樹さんの本を何度かチャレンジしているけれど、私には少々難解で途中で脱落してしまう
ただ彼のエッセーは大好き! 
えっ! そこに目を付けるのか?! と驚かされる。
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[ささやかな時計の死」より
家には複数の時計があり、昔なら一つ一つ時計を巻いてまわるのだけど、最近は電池式が多くて、二年くらいは一人で動いてくれる。
同じ屋根の下に暮らしていながら「時計は時計で動いてなさい。我々は我々で生きるから」というクールな関係になってしまった。

時計のネジを巻く作業はごく自然な行為だった。
フト時計と目があうと、我々は反射的にネジを巻いた。
最近、時計をみるけれど、「目があう」という感じはもうない。
仲は良いけれど情熱がさめてしまった恋人同士のように。

朝、目覚めて枕元に針の止まった時計を発見することは、少なからざるショックである。。明け方の白い月のように、その死はささやかな沈黙に包まれている。
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読み進みながら 確かに小さい頃はネジ巻時計だったなぁ
腕をフリフリしてゼンマイ巻時計、ボタン電池、今や充電時計かソーラ時計が主流になっている。
便利にはなったけど、一つ一つの道具との触れ合いがなくなってきた。比例してモノへの愛着も薄れた気がします。

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