不動産営業マン大野の奮闘記 5 ~査定編~ | スタッフブログ 岐阜 美濃加茂        藤不動産㈱

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PURRRRRRR PURRRRRR

ガチャ

「はいもしもし大野です。」

「土地を売却したいと考えているのですがどのくらいで売れるのか、どのようにしたら良いのか分からず相談したいのですが・・・」

 

大野の下に査定依頼が飛び込んできた!

「それでは、土地の地番や特定できる情報を教えてください。とりあえずそれだけ分かればこちらで調べさせて頂きます。」

「地番は○○番で、場所は△△町の□□です。」

「畏まりました、こちらで全部事項証明書(土地の登記簿謄本)など取得し役所などで調査し報告させて頂きます。」

 

 

依頼のあった土地はどこだろう。

畑などは住宅地図から場所を特定できないことが多い。

 

 

 

 

よっしゃ!あった!ここ!!

 

しっかり詳しい場所を聞いておいて良かった。

 

現状はどうなっているか

杭はあるか

前面道路の幅員や上下水道の配管はあるか、そもそも道路に面しているか

畑であれば、宅地転用できるのか

などなど調べていく大野。

 

 

よし!調査完了。報告だ!

いらっしゃいませ。

お客様を出迎える大野。

 

「それではご報告させて頂きます。まず詳しいお話もをお聞かせ下さい。」

 

「はい、実はこの土地は父のもので、高齢になり、畑作業も出来ず荒れてしまい、私も会社務めなのでなかなか草刈など管理もできず困っているんです。」

「それは大変でしたね」

最近このような相談がとても多くなってきたな。

大野は思う。

 

いままで一生懸命耕作をやられていた方々が高齢になり、耕作できなくなってしまい、その子供たちは会社務めの為、休みを返上して草刈などをする。その負担は大きく、怠れば近所からクレームが入ったりもする。遠方にいる子達の負担はなおさらだ。

何とかしてあげたいと大野は思う。

 

「それでは査定の報告をさせて頂きます。」

 

不動産というものは同じものが二つと無く、定価もない。

査定とは近隣の取引相場からこのくらいで売れるのではないかとあくまで販売価格の提案である。

定価は無いので売りたい方がこの金額で売ってください言われればその土地の価格はそれで決まる。

だが、その価格が近隣相場よりかけはなれているものはなかなか売れない。数年経っても売れない、問い合わせも無いなんてざらである。

買い手さんはシビアだ。

だから、売り出しをかけてみて反応が無ければ値段を下げていく手法をとる事が多い。

これは仲介、いわゆる不動産屋さんが買い手さんを見つけて成約に至る場合だ。

 

急ぎの方は、買取という手法もある。

文字通り、弊社で買い取るのである。

これは、仲介で販売したときよりも話は早いが、売買価格は下がる。

 

「まず、今回の土地の近隣相場はこのくらいで取引されています。これは宅地での価格です。

今回は現状畑で、道路より30cmほど下がっている為、建物を建てる為には造成工事が必要です。

また杭がなく、測量も必要になりその費用がかかります。

前面の道路には上下水道の管は埋設されており、上下水道も使用できる地域です。

畑ですが、宅地には転用できそうな場所ですので買い手は現れると思います。

ですが、造成工事などがかかりますので近隣相場より少し安めでの成約が予想されます。」

「以上の理由から仲介にて売りに出した場合は○○万円、買取ですと△△万円です。こちらがその査定書です。」

 

「そうですか、ご丁寧にありがとうございます。父と相談してみます。」

きっと満足できる査定価格ではなかったのだろう。

帰宅するお客様の背中をお見送りする大野の目はどこか悲しげだ。

PURRRR PURRRRR

ガチャ

 

「はい、大野です。」

「先日はありがとうございました。販売をお願いしたいと思います。」

「大切な土地の販売を任せて頂きありがとうございます。全力で勤めさせて頂きます。」

 

何とか土地を気にいっていただける方を見つけ、笑顔にしてあげたい!

その為に気合をいれて販売活動だ!

 

次回

販売活動編