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伝票屋のおやじのブログ

明治生まれの父親から家業を受け継ぎ45年間伝票製本を生活の
糧としてきた経験を綴りたいと思います。

ハッカー攻撃で各企業や自治体の書類の(例えば税金の納付書など)印字、発送などの処理を請け負っている大手イセトーさんが情報漏洩の責を負って窮地に立たされているとの報道にはただ同情するばかり。

確かにその責を責められる業務の取扱方は報道内容からも推察して致し方ないと思うが同様の仕事に10年ぐらい前に携わっていた伝票屋のおやじとしては若干書き残しておきたい事がある。

BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)と称して各種料金の通知や送達を各企業自身に代わって印刷会社が用紙を提供するだけでなくデータを印字して発送の処理までする様になったのは携帯電話の料金請求業務が大きな転換点だと理解しているそれ以前にも社会保険の通知でこれに似た形態は始まっていたが携帯電話が始まった頃従来の固定電話会社(NTT)は自社で請求書郵送の設備を持っていたし、処理も自前だった、ところが携帯電話は別会社でその設備は無くかつ急激に処理量が増加した、同時期印刷会社ではコンピュータに使ういわゆる連続伝票がプリンターの発達で普通のコピー用紙形式に移行しつつあり仕事量が減少傾向になった、渡りに船、今まで用紙の提供までだったのを ”印字までしましょうか?なんなら封筒に詰めて郵便局におさめますよ!” になった、これが大当たり以降印刷会社のドル箱になる。

伝票屋のおやじにも余波が来て昨日まで紙を切っていたのが今日からは封筒に請求書を折って詰めないといけない、それも今月は10万翌月は30万とうとう半年ぐらいで200万通になった、封入の設備を発注しても(洋封筒は外国製の機械が多い)間に合わない中古の在庫機械を何台も借りてきて徹夜、人も手当しないといけない、発注元の印刷会社に断りにでかけても取り合ってくれない毎月10日に用紙が来て20日に納めなさいの一点張り。

つまりBPOを引き受て来るのはお偉方(もちろん担当営業が折衝するのだが出来もしない仕事量を引き受けるのは経営陣)携帯電話の爆発的な契約数の伸びに紙の世界の処理能力は追いつかない、PAYPAYのような電子的処理なら増加も屁でもないかも知れないが人が作業をする世界なのだ。

現場はまだ旧態依然とした印刷会社なのに今日から情報処理もできるインテリジェントな作業をしろと言っても無理!!コンプライアンスて何?と言っている作業集団に情報漏洩は起こさないようには”馬の耳に念仏”以上のことでしょ、でも会社は儲けないといけないので一番目に見えないセキュリティーは後回しにして受注した結果がこれ、ただ内部からの原因ではなくて起こったのはお気の毒、それとセキュリティーのレベルは同業の大手印刷会社も似たようなもんだと伝票屋のおやじは思っている、重ねてイセトーさんお気の毒。